りくぼーの音楽感想倉庫

音楽CDの感想を綴っていきます

Blackout / Hed PE

Blackout


曲目リスト


1. Suck It Up
2. Bury Me
3. Dangerous
4. Blackout
5. Get Away
6. Crazy Life
7. Half The Man
8. The Only One
9. Other Side
10. Flesh And Bone
11. Octopussy
12. Carnivale
13. Fallen
14. Revelations
15. Dracula


評価: ★★★★★★★☆☆☆


アメリカのPUNK ROCKバンド、Hed PEの3rdアルバム。
2003年3月18日発売。

Hed PEはアメリカのオレンジ郡ハンティストン・ビーチで1994年に結成されたグループ。
HIP HOPとMETAL、ROCKなどを融合した音楽が特徴的で、アメリカのストリートシーンから地道に活動を続けてきました。

そこまでヒットしたわけではなかったものの、2ndアルバムリリース後にはワールドツアーも行い、来日もしたようです。

その後に3rdアルバムである本作の制作に着手し、レコーディングが終了。しかしその直後に宗教上の問題でギターのCHADが脱退するというハプニングもありました。


では、内容に。


M-1Suck It Up」の焦らしに焦らしまくったイントロから、1分以上経ったところで開始する、ボーカルのJAREDの歌さばきからカッコよさを感じること必至。

M-2「Bury Me」はちょっと落ち着いた雰囲気のイントロから、一気に爆発力あるサビに持っていき、落ち着きをまたちょっと挟むやり方が中々インパクトがあります。


M-3「Dangerous」はバースでの色気のある歌声とサビでのデスボイスの棲み分けが面白いです。

表題曲のM-4「Blackout」は、前半の曲では一番聴きやすいかもしれませんね。
比較的歌が目立っており、デスボイスもちょっと控えめになっています。
曲の流れも一番分かりやすいかも。

M-5「Get Away」は序盤はクールな雰囲気ながらも、中盤と最後で曲名を叫ぶ流れが非常にアツイ。

M-6「Crazy Life」はROCKなサウンドの上で歌いこなす様がカッコいい内容。ラップもかなり丁寧に歌い込まれていて、聴きごたえがあります。

M-7「Half The Man」はシリアスな雰囲気が漂う序盤から、サビで一気に爆発し、またシリアスな雰囲気に戻るのを繰り返す一曲。ちょっと好みが分かれそうです。


M-8「The Only One」は中盤のラップがかなりカッコいい、HIP HOP好きでもカッコよさを感じること必至の一曲。楽器隊の爆発ぶりも凄まじいです。

M-9「Other Side」は、ここでやっと最初から最後まで落ち着いた雰囲気の楽曲が出てきた、という感じです。
全体的に心地よく聴け、まるで草原の真ん中にいるような感覚に陥る、神秘的な雰囲気です。
個人的には中盤のイチオシ曲です。
アルバム全体としてもいいアクセントになっています。

M-10「Flesh And Bone」からはまたまた激しい曲に戻ります。
様々な音が混ざった間奏の後の音展開が聴き所。


M-11「Octopussy」はまるでズンズン迫って来るような雰囲気のインスト。
M-12「Carnivale」は個人的には後半のイチオシ曲。
ラップが本作一のカッコよさで、一度聴いただけで印象に残ること間違いなし。


M-13「Fallen」は早口ラップが非常にスリリング。サビの爆発ぶりも相まってまるでジェットコースターのような一曲になっています。

M-14「Revelations」は語り口調の間に激しいサウンドを挟み、サビではいつものノリで声を張り上げるという構成が面白い。

M-15「Dracula」は日本版のみのボーナストラック。
早口な歌い回しと危機感を感じるようなサウンドの相性がバッチリな佳曲です。


基本的にはROCKやMETALのサウンドが基本ながらも、ラップが丁寧に歌い込まれている楽曲もあり、HIP HOPが好きな僕にも中々楽しめる楽曲がありました。
ただ、サビで盛り上がりを強調する!という楽曲が比較的多く、そこにアルバムとしては単調さを感じてしまうのも事実でしょうか。
M-9「Other Side」のような落ち着いた楽曲がもっとあれば評価は上がってました。


興味のある方はどうぞ。


↓M-4「Blackout」のPV。
www.youtube.com