1. Intro
2. What Up Gangsta
3. Patiently Waiting feat. Eminem
4. Many Men (Wish Death)
5. In Da Club
6. High All the Time
7. Heat
8. If I Can't
9. Blood Hound feat. Young Buck of G-Unit
10. Back Down
11. P.I.M.P.
12. Like My Style feat. Tony Yayo of G-Unit
13. Poor Lil Rich
14. 21 Questions feat. Nate Dogg
15. Don't Push Me feat. Lloyd Banks of G-Unit & Eminem
16. Gotta Make It to Heaven
17. Wanksta
18. U Not Like Me
19. Life's on the Line
評価: ★★★★★★★☆☆☆
アメリカの超有名なNY出身のラッパー、50 CENTの1stアルバム。
2003年2月6日発売。
デビュー盤はこの作品とはいえ、90年代後半にはもうHIP HOP界隈で名前は知られていたようです。
1999年にコロンビアレコードと契約を結び、その時にリリースしたシングルがHIP HOP界隈で話題となり、その時にリリース予定だったアルバム「Power Of The Doller」にも期待がかかり、リスナーからの注目を浴びました。
しかしその翌年の2000年、祖父母宅の前で9発の銃弾を撃ち込まれるという事件に巻き込まれてしまいます。
何とか生還した彼でしたが、それが原因でコロンビアレコードに契約を破棄され、アルバム「Power Of The Doller」はお蔵入りとなってしまい、レコード会社のブラックリストに登録されてしまいます。
八方塞がり状態の彼は、今まで録ってきた音源をミックスしたミックステープや、仲間とのグループ(G-Unit)で制作したテープを自主制作でリリースしていきます。
今ではミックステープで自分をアピールするというやり方は常套手段ですが、当時は誰もやっておらず、50 CENTがこのやり方を開拓した第一人者だったのです。
そんな地道な活動がDr. DreとEMINEMの目にとまり、EMINEMはさっそくヘリで50 CENTのもとに向かい、契約。
そしてEMINEMやDr. Dreの強力バックアップの下活動し始めた彼は、めきめきとヒットを連発。
そんなヒットを連発した彼のデビュー盤。1週間で87万枚のセールスを記録し、最終的には全世界で1300万枚のセールスに。
HIP HOP界に激震をもたらした作品ですよね。
さて、長くなりそうなので内容に。
このムッキムッキな彼が存在感を示すジャケットを見た後にこのアルバムを聴いたとき、何よりもびっくりするのは、彼の声ではないでしょうか。
その彼の見た目からは意外というしかない、ヘロヘロというかホニャホニャしたラップです。
好みは分かれるかもしれませんね。好きな人は好きでしょうし、嫌いな人は嫌いだと思います。
ちなみに僕は前者で、ハードと聴きやすさが融合したようなトラックと、この人の独特なフロウの生み出す化学反応は中々味わい深いです。
Amazonレビューの「正にGangsta Popだと思う」という指摘はかなり的を得ていると思います。
先行シングルであったM-5「In Da Club」、M-14「21 Questions feat. Nate Dogg」はその化学反応がたまらない中毒性を生み出しており、大ヒットしたのも頷けますね。
先行シングルの2曲はちょっとラジオ向けな楽曲だったせいか、他の楽曲はちょっとハードなものが多いですね。
銃の発砲音で始まるM-2「What Up Gangsta」、銃のブローバック音が絶えず鳴り響くM-7「Heat」、EMINEMプロデュースのM-3「Patiently Waiting feat. Eminem」、M-15「Don't Push Me feat. Lloyd Banks of G-Unit & Eminem」なんかはそのようなハードな側面を前面に出した楽曲となっています。
ハードな雰囲気と50 CENTのラップの対比も非常に面白いですね。
EMINEMプロデュースの2曲はちょっとEMINEMに食われている気もしますが。
他にハードな楽曲で良かったのはJa RuleへのDISで有名なM-10「Back Down」、シンセビートの上で50 CENTが一度聴いたら忘れられないHookを放つM-13「Poor Lil Rich」、初期のボーナストラックであるまくしたてる勢いが凄いM-19「Life's on the Line」でしょうか。
全体的にHIP HOP好きにも聴けるハードさがありつつも、HIP HOPに馴染みがなさそうな方でも聴けそうな聴きやすさもあるバランス感覚がすごい1枚となっています。
50 CENTのラップが気になっている人にはぜひ一聴してもらいたいです。
↓M-4「Many Man(Wish Death)」のPV。
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