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Turbo 919 / Sean Garrett

ターボ919(初回生産限定特別価格)


曲目リスト


1. Deep Sleep Intro
2. What You Doin' With That
3. Come On In feat. AKON
4. Girlfriend Ringtone feat. LIL WAYNE
5. Turbo 919
6. I Still Believe Interlude
7. Lay Up Under Me
8. On The Hood
9. She Likes Me Interlude
10. 6 In The Morning
11. Grippin' feat. LUDACRIS
12. Patron feat. PHARRELL
13. Pretty Girl
14. Why
15. One Day


評価: ★★★★★★★★☆☆


アメリカのジョージア州アトランタ出身のR&Bシンガー、Sean Garettの1stアルバム。
2007年8月28日発売。


Sean Garettは父親が米兵であったことからグローバルな転勤族の一家で育ち、4歳の時に家族とヨーロッパに引っ越ししてからはドイツとイギリスを転々とする日々でした。
17歳の時にタレントショーで演奏したのを皮切りに、音楽の世界に足を踏み入れていくことになります。
主に名前が広がりを見せたのは2004年からで、USHERの「Yeah!!」やTeairraMariの「Make Her Feel Good」、Nicki Minajの「Massive Attack」などといった自身が制作に携わった曲で多数のヒットが生まれたのです。
そのため最もヒット曲の多いプロデューサーのビルボードで5位を記録し、敏腕プロデューサーとして全世界に名前を広げることに。
そんなプロデューサーとして定着していた彼が、そのプロデューサーに含めてR&Bシンガーとしてデビューを飾ったのが1stアルバムである本作。


では、内容に。


Seanはとにかく器用なシンガーという印象を受けました。
綺麗に歌う部分ではしっかりと綺麗に歌い上げ、パーティーチューンでは身軽に歌い上げる。
ギアの切り替えがうまいと感じます。


神聖な雰囲気のイントロを経てのM-2「What You Doin' With That」はお洒落な雰囲気のダンスチューン。
対訳を見ると中々セクシャルで最初の曲としてはちょっと刺激が強め。
随所に入る色っぽい口説きがそのセクシャルさを倍増させています。
AKONが参加した次のM-3「Come On In feat. AKON」も似たような感じですが、こちらはトラックが甘い雰囲気。
AKONのラップと歌もいいアクセントになっており、序盤ではハイライトと言える楽曲ですね。

M-4「Girlfriend Ringtone feat. LIL WAYNE」はトラックは甘い雰囲気ながらも癖になるリズムが特徴的で、純粋に聴いていて楽しくなるトラックです。
Seanの歌声も程よく絡んでいます。
しかしLIL WAYNEのラップがトラックの雰囲気に合っておらず、人選ミスな感が否めません。


M-5「Turbo 919」は表題曲でSeanの1人舞台。
甘い雰囲気で歌い上げるのかと思ったらHookではふざけたような歌唱を見せるという仕様で(トラックもそこはダンス調のトラックに変化)、Seanの歌の様々な乗りこなしを堪能できます。
Sean単独の曲では一際面白い曲です。表題曲になっただけはありますね。


インストを挟んでアルバムは中盤へ。
M-7「Lay Up Under Me」、M-8「On The Hood」はおなじみのセクシャルな恋愛ソングで、今度は最初から最後まで甘く歌いあげています。
ドライブのBGMには持って来いですね。
このあたりはしっとりと聴かせる方向にシフトした模様。


インストを挟んだM-10「6 In The Morning」は雰囲気が変わってノリのいいダンスチューンで、随所に入る声がLil Jonを彷彿とさせます。
堂々としたSeanの歌も聴きごたえがあり、トラックと併せて首を振りたくなります。


ここからは後半。
LUDACRISを迎えたM-11「Grippin' feat. LUDACRIS」も落ち着いた雰囲気のトラックではありますが、SeanもLUDACRISと共にラップを披露しているのもあってちょっとクラブ向けな印象も受けます。

M-12「Patron feat. PHARRELL」は落ち着いた雰囲気のトラックでは同じですが、SeanもPHARRELLもしっかりとした歌を披露。
1日の終わりを思わせるようなサウンドです。


M-13「Pretty Girl」は可愛いと思って声をかけた女性がベッドに入ったら性獣に豹変する様を描いたストーリーテーリング。
続くM-14「Why」は対訳も英詩も記載されていません。
どちらも歌いこなしが難しそうなトラックなのですが、難なく歌いこなすSeanの力量を堪能できます。


最後を締めくくるM-15「One Day」はピアノの上でSeanが歌を披露する正統派なバラード。
他の曲ではセクシャルな内容が大半を占めているSeanのリリックですが、この曲ではセクシャルな表現を一切使わずに真剣に彼女に対する愛を歌っています。
最後は綺麗に締めくくりました・・・・かね。


Seanの綺麗な歌声は結構幅広い層に受け入れられそうですし、歌唱力も確かな物。
最もダンスチューンでの歌声はちょっと好みが分かれるかもしれません。
しかしさすがはヒット曲を数々生み出したプロデューサーというだけあって聴きやすさはとてもあります。
どんなジャンルが好きな人でも何曲かは好きな曲ができるのでは。


見かけたら是非どうぞ。


↓M-11「Grippin' feat. LUDACRIS」のPV。
www.youtube.com