りくぼーの音楽感想倉庫

音楽CDの感想を綴っていきます

Country Grammar / Nelly

Country Grammar


曲目リスト


1. Intro feat. Cedric the Entertainer
2. St. Louie
3. Greed, Hate, Envy
4. Country Grammar (Hot...)
5. Steal the Show feat. St. Lunatics
6. Interlude feat. Cedric the Entertainer
7. Ride Wit Me feat. City Spud
8. E.I.
9. Thicky Thick Girl feat. Murphy Lee, Ali
10. For My feat. Lil' Wayne
11. Utha Side
12. Tho Dem Wrappas
13. Wrap Sumden feat. St. Lunatics
14. Batter Up feat. Murphy Lee, Ali
15. Never Let 'Em C U Sweat feat. The Teamsters
16. Luven Me
17. Outro feat. Cedric the Entertainer


評価: ★★★★★★★★☆☆


アメリカのテキサス生まれミズーリ州セントルイス育ちのラッパー、Nellyの1stアルバム。
2000年6月27日発売。


高校在学中に地元の友人たちとラップグループであるSt. Lunaticsを結成して音楽のキャリアを開始したNelly
1996年にグループでシングルをリリースしたものの地元でヒットするに留まり、セントルイスから羽ばたくことはできませんでした。
そのメンバーの中からNellyはソロで活動することが決まり、1999年にユニバーサルミュージックと契約。


最初は事務所側からそこまで期待されていなかったNellyでしたがそこからののし上がりは早く、デビューシングル「Country Grammar (Hot...)」(M-4)はチャート7位を記録。
そのヒットを受けてアルバム制作も開始し、その後にSt. Lunaticsを呼びよせることも決定。
そしてリリースされた本作は、各国でヒットとなる大成功アルバムとなり、Nellyは2000年代で一番成功したラッパーの1人になりました。


さて、内容に。


Nellyの特徴といえば歌うようなラップ。間違いなく普段ラップを聴かない人にも入りやすそうですよね。
この1stアルバムからそれは変わりません。


イントロを経てのM-2「St. Louie」、M-3「Greed, Hate, Envy」の流れからもうそのNellyのラップのとっつきやすさが分かるというもの。
疾走感のあるトラックの上でのNellyのスムーズながらも聴きやすいラップ。ここから耳をガッチリつかまれること請け合い。


M-4「Country Grammar (Hot...)」は上にも書いたようにデビューシングル曲。
もう出だしからキャッチーで、一回聴いただけで耳に残り、何度か聴きたくなりますね。この中毒性の高さがヒットした理由じゃないかなとも思います。


M-5「Steal the Show feat. St. Lunatics」は自身が所属するSt. Lunaticsのボッセカット。
Hookを挟みながらのマイクリレーはよくある感じですが単純に聴いていて楽しく、首をふりたくなること必至。


スキットを挟んでM-7「Ride Wit Me feat. City Spud」、M-8「E.I.」はシングル曲が続く流れ。
前者は初っ端のギターのイントロから掴みはバッチリで、その上に乗るNellyの歌もこの上なく相性抜群。City Squdももちろんいい仕事ぶり。
後者はトラックはちょっと単調ですがその上でNellyが色々な歌やラップの乗せ方をするので聴いてて飽きが来ませんね。
どちらもヒットしたのも頷けます。


M-9「Thicky Thick Girl feat. Murphy Lee, Ali」はMurphy LeeとAliが参加。
ちょっと気怠い雰囲気でのマイクリレーが新鮮で、HookのNellyの歌も雰囲気に合っていてなかなかのもの。
M-10「For My feat. Lil' Wayne」は後に人気者となるLil' Wayneが参加し、Lil' Wayneの巧みに乗りこなすラップとNellyの歌ラップがいい勝負を披露しています。
どっちもタイプが違うラッパーだけにかなり聴きごたえがあります。


M-11「Utha Side」、M-12「Tho Dem Wrappas」は純粋なソロ曲でどちらもNellyの歌ラップをじっくり聴く形ですが、随所でトラックの雰囲気が変わって楽しく聴ける後者の方が好きですね。
M-13「Wrap Sumden feat. St. Lunatics」、M-14「Batter Up feat. Murphy Lee, Ali」はマイクリレーが続く流れ。
新鮮味こそないもののどちらも既に参加している曲同様に安定した仕事ぶりを披露。


M-15「Never Let 'Em C U Sweat feat. The Teamsters」はThe Teamstersが参加。
The TeamstersがHookと1バース目と2バース目を務めていて、Nellyは3バース目だけなのでNellyの曲という感じがあまりしませんね。

M-16「Luven Me」は本作の中ではドラムが強めのトラックで、最後にちょっとHIP HOP色強めの独り舞台を持ってきました。
サンプリング元の声も乗っていて、その上に乗るNellyとの絡みが絶品。最後を締めくくるのにふさわしい1曲です。
ぶっちゃけM-17のアウトロはいらなかったのではと感じますが。


Nellyのデビューアルバムということでとんでもないセールスを記録した1枚ですが、とにかくキャッチーで聴きやすい曲が多めでヒットしたのも頷ける内容です。
Nellyのラップが歌も兼ねている感じなので、どんなジャンルが好きな人でも聴けると思います。
最も80年代や90年代のラップとは明らかに毛色が違うため、そちらに重きを置く方には受けないかもしれませんね。
しかしそうでない方は本当に聴いていて首を振りたくなることは間違いないため、是非チェックしていただきたいです。


↓M-2「St. Louie」のライブ映像。
www.youtube.com