曲目リスト
1. 鬼哭啾啾 / Microphone Pager
2. Showtime / O.C.
3. 回帰線 / Rino
4. Interview / Sadat X
5. マイクの刺客 / Rhymester
6. Down For The Undergrounds / Lord Finesse
7. Untouchable / Zeebra
8. …And I Rock / Biz Markie
評価: ★★★★★★★☆☆☆
洋邦のHIP HOPミュージシャンによるコラボコンピレーションアルバム。
2000年4月27日発売。
90年代から日本でも音楽の一ジャンルとして定着してきたHIP HOP。
今では日本のミュージシャンと異国のミュージシャンがコラボすることはすっかり定着しましたけど、HIP HOPの世界では結構早い段階でそれが始まっていました。
本作は21世紀に入る直前にリリースされた、日米ががっつり組んだコンピとなっております。
日本のラッパーとUSのラッパーの楽曲が交互に収録されるという内容で、トラックは全てBuckWildやDJ PremierなどといったUSのトラックメイカーが担当。
では内容に。
上にも書いた通り本作のトラックは全てUS発注なわけですが、日本人に提供するからと言って日本に寄せるような色は全くなく、90年代のUS HIP HOPそのものの質感を持ったトラックを全員提供。
どのトラックも贅肉を極限まで落とした最小限の音数で、とても冷たくダークなもの。
その上に乗るMC陣のラップも日本勢US勢問わずナイフのような鋭いラップを乗せています。
リリックの内容はどのMCもよくあるビッグマウスものですが、所々にバシッとパンチラインを決めているので圧倒されます。
無論US陣の対訳もその面で楽しみがありますよ。
鋭いトラックと鋭いラップがひたすら続く本作ですが、US勢の曲で印象的だったのはSadat XによるM-4「Interview」。
トラックの上で女性のインタビュアーが質問→Sadat Xがノリノリのラップで答えるという構成で、他の曲にはないタイプで楽しく聴けました。
対訳も実際のインタビューのようで読み応えあり。本作の中で唯一女性の声が聴けるというのもいいアクセントとして成立しているんですよね。
日本勢の曲で耳を引いたのはZeebraのM-7「Untouchable」。
本作がリリースされた2000年にはZeebraは既に「Mr. Dynamite」からのザラザラしただみ声フロウを操るようになっていましたが、この曲ではキングギドラや自身の1stアルバムの頃のようなスムーズで柔らかいフロウを操っています。
収録時期がその頃なのか、この曲に限ってはあえてそのフロウにしたのかは不明ですが、結果的にその選択は大正解だったと感じます。
怪しい雰囲気のトラックにZeebraのラップがバシッとはまっています。
この曲は2025年現在ではZeebraのベストアルバムに収録されていますが、当時聴いたリスナーはおお!となったんじゃないでしょうか。
こういう邦洋両方の楽曲が入った作品というのはどちらかしか聴かない、もしくはこれからHIP HOPを聴いてみようというリスナーにおススメしたくなるものですが、本作に関してはむしろそういう方にはおススメしずらい内容です。
どの曲もカッコいいんですけど冷たくて暗い雰囲気の楽曲ばかりなので、とっつきずらさがあるんですよね。
なので本作はある程度日本のHIP HOPもUSのHIP HOPも聴いてる!という方向けです。
日本勢の楽曲もUS勢の楽曲もそれぞれのファンなら耳に入れておきたい楽曲が並んでいるため、気になるメンツがいるならマストでチェックしてください。
↓M-3「回帰線」。
www.youtube.com
↓M-6「Down For The Undergrounds」。
www.youtube.com
