DJ PMXは外部仕事の楽曲を聴いてもらえると分かるように、結構幅広いトラックを作れるトラックメイカーなんですよね。
しかし自身名義の楽曲や自身が全てトラックメイクを務めるDS455の楽曲ではとにかく西海岸ノリなトラックにこだわってます。
自身名義ではデビューシングルである本作の特徴もまさにそれで、元ネタを存分に生かした西海岸ノリのトラックが全編に貫かれています。
M-1「NO PAIN NO GAIN feat. MACCHO, ZEEBRA」はクールなギターで始まるイントロ→MACCHOのラップという構成からガッチリ掴まれるはず。
爽やかなトラックの上でのMACCHOとZEEBRAの貫禄あるラップ捌きはこの2人にしか出せない雰囲気が出ています。
2人が掛け合いを見せるHookなんて問答無用でカッコいいですし、途中での女性のコーラスもいいアクセント。
1. Never Leave You (Uh Oooh. Uh Oooh) / Lumidee
2. Rock Wit U (Awww Baby) / Ashanti
3. Amazin' / LL Cool J. intoroducting Kandice Love
4. All Night Long / Brian Mcknight feat. Nelly
5. 03'Bonnie & Clyde / Jay-Z feat. Beyonce Knowls
6. I Should Be / Dru Hill
7. My Love Is Like... Wo / Mya
8. Sick Of Being Lonely / Field Mob
9. Down 4 U / Irv Gotti feat. Ja Rule, Ashanti, Vito, Chorie Boltimore
10. Ice Cream / JS
11. Jade's The Champ / Ms Jade
12. X Gon` Give It To Ya / DMX
13. Got It All / EVE feat. Jadakiss
14. California Remix / Akia feat. K'ream
15. Alright / Allen Anthony
16. It's All Real / Pitch Black
17. The Seed (2.0) / The Roots feat. Cody ChesnuTT
18. Wonderful / India.Arie
Brian McknightとNellyによるM-4「All Night Long」はまたしてもシンガーとラッパーという構成。
8割がたBrianの甘い歌声が占めていますが、それだけに少しだけ挟まれるNellyのラップがいいアクセントになっています。 Nellyが歌うようなラップを操るだけあって決して浮いていないのも好印象。
Ms JadeによるM-11「Jade's The Champ」は民族的な太鼓の音が印象的なトラック。
Hookでの独特な盛り上がりは唯一無二で、本作の中でも随一のインパクトがあるHookではないでしょうか。
DMXによるM-12「X Gon` Give It To Ya」はもう犬の声が入りまくりのイントロからしてDMXと分かります。
勢いのあるトラックの上でのDMXはグイグイ来るラップの相性の良さは折り紙付き。
ここまでほとんど歌がメインの楽曲が続いたのでそのフラストレーションを解消するかのような流れに耳を惹かれること間違いなしです。
EVEとJadakissによるM-13「Got It All」はEVEの詰め込んだようなラップは硬派な雰囲気で、Jadakissの柔らかいラップとは対照的。
どちらもHookではいい絡みを見せてくれます。
1. NO DOUBT SHIT ~2012~ feat. GIO, LGRookees Eddie K. ★
2. PARTY UP!! feat. 橋本真依, LGRookees Eddie K. ★
3. Photograph II feat. Noa ☆
4. Eternal feat. SO-TA ★
5. Last Summer Day -PARTII- feat. GIO, LGRookees T-Kay, KENNY ★
6. ウェディングロード feat. Noa
7. ボクでいいよね ~ 愛のうた feat. LGRookees KENNY ★
8. 世界中でたった一人の大切な人へ
9. 春風 feat. Noa ★
10. Party Drinker feat. jyA-Me
11. KO.A.KU.MA feat. Noa, LGRookees ★
12. Go Ahead feat. SO-TA ★
13. 3年目の記念日 feat. Noa
14. マジありがとう feat. 吉見一星
15. Photograph feat. Noa, 吉見一星 ★
16. Because… ~あなたがいた~ feat. Noa
Disc 2
1. NO DOUBT SIX STAR feat. GIO, PURPLE REVEL
2. Baby Girl feat. 吉見一星
3. Bye for Now feat. GIO ★
4. Wonder Love feat. LGRookees ☆
5. Close to you feat. 舞花
6. Dear Mama feat. 小田和正
7. Once More Again ~もう一度、抱きしめて~ feat. May J.
8. Only Holy Story feat. Noa, LGRookees T-Kay ★
9. Love Sick feat. GIO, 橋本真依 ★
10. Playa Playa II feat. ユンジ, 橋本真依 ☆
11. Brothership feat. GIO, LGRookees ★
12. Good Luck Homies feat. GIO, LGRookees T-Kay ★
13. Always!! feat. さとう宗幸 ☆
14. 左手に咲いたリング feat. Noa
15. 男歌
続いてDisc 2。 M-1「NO DOUBT SIX STAR feat. GIO, PURPLE REVEL」は歌いなおしはされておらず原曲のまま収録。
Disc 1と同じく子気味良いマイクリレー楽曲で、スタートとしてはかなりいい入りだし。
M-2「Baby Girl feat. 吉見一星」も同じく原曲のままで、アッパーチューンというのは同じですが吉見一星の歌が入っていて雰囲気が違うのでいい流れとして聴けます。
M-3「Bye for Now feat. GIO」はリメイクで、RYOのパートをGIOが担当。
GIOのバースはリリックが変更されています。曲名の通り別れをテーマにした曲ですが、GIOによる新しいリリックも熱さを感じる内容ですしライミングも心地よく聴けます。
HIROの歌唱力も原曲より上がっているのもあって、リメイクは大成功しましたね。
M-4「Wonder Love feat. LGRookees」はLGRookeesを客演に迎えた新曲。
曲名から想像できるように恋愛ソングで、最初のHIROの伸びやかな歌からグイグイ引き込まれます。
LGRookeesの3人もラップと歌両方で見事な仕事ぶりで、LGRookeesには最高の舞台を提供した曲と言えるでしょう。
M-5「Close to you feat. 舞花」は歌いなおしはなく原曲のまま収録。
舞花の歌声とツンデレっぽい詞は見事にハマっていますよね。
他の収録曲にはない雰囲気を持っているので、本作でもいいアクセントになっています。
M-6「Dear Mama feat. 小田和正」はべストに入らないはずはない、小田和正を客演に迎えたLGYankeesの代表曲。
流石にこの曲は代表曲な上に小田和正が関わっているのもあって、本作では唯一RYOのラップがそのまま収録されています。
正直この曲はRYOのパートはRYO以外に合っている人が思いつかないので、結果的にいじらなくて良かったと感じます。
個人的にはfeat. BIG RONの方が好きなんですが、やはりこちらのバージョンもいい仕上がりではありますよね。
M-7「Once More Again ~もう一度、抱きしめて~ feat. May J.」も歌いなおしはなく原曲のまま収録。
しっとりとしたトラックの上でのMay J.とHIROの歌声の絡みは絶品なので原曲のままで十分です。
M-8「Only Holy Story feat. Noa, LGRookees T-Kay」は元々Steady&Co.のカバー曲でしたが、さらにそれをリメイクしてLGMonkeesのパートをT-Kayが担当。
リメイク前は可もなく不可もないカバー・・って感じだったんですがHIROとNoaのパートの歌いなおしがされていて上手くなっている上に、T-Kayの声質がトラックによく合っています。
これはこのリメイクの勝利ですね。
1. Girlfight feat. Big Boi, Lil Jon
2. Taste Of Dis
3. Long As You Came Home
4. Blah Blah Blah feat. Dirt McGirt
5. Cover Girl
6. Playa feat. Jermaine Dupri
7. Ghetto Superstarz
8. Tell Me Why You Don't Love Me
9. Million Bucks feat. Queenz Deliz
10. I Want You Dead
11. Dying Of A Broken Heart
12. Pass You By
13. Laugh Til I Cry
14. American Girl
15. Whatcha Lookin' At? feat. Kilo, J.R.K.
16. Girlfight Pt.II
17. Thrill Of The Chase
アルバムの幕を開けるM-1「Girlfight feat. Big Boi, Lil Jon」は上にも書いたように先行シングル曲で、Lil JonとBig Boiが参加。
迫力のあるトラックの上でのBrookeの歯切れのいいラップと絡むような歌はいい仕事ぶり。
Big Boiのスムーズなラップもいいアクセント。Lil Jonは所々でコールを挟むのみですが、コールを挟むだけでも存在感がしっかりあるのはこの人ならでは。
M-2「Taste Of Dis」はテンポが速いトラックで歌を乗せるのが難しそうなトラックなんですが、堂々と強気な歌を乗せるBrookeの漢気を感じます。
タイトルを連呼する時の舌がもつれそうなところなんて迫力が半端ないです。
M-3「Long As You Came Home」はサンプリング色が強めのトラックで、シンプルなループトラックながらも盛り上げるようなホーンの音が耳に残りますね。
その上にねっとりと絡むようなBrookeの歌も病みつきになる組み合わせ。途中で雰囲気が変わるところも楽しく聴けます。
M-10「I Want You Dead」はタイトルからして物騒ですが、対訳を見ると案の定呪詛の塊のような言葉ばかりが並んでいます。
Brookeの歌いこなしも背筋がヒヤッとするような歌いまわしで、タイトルを連呼するラストなんて怖すぎてホラー映画のよう。
これもBrookeの力量あってこそ。
M-11「Dying Of A Broken Heart」は対訳を見ると失恋ソングなんですけど言葉選びがもうヤン○レというかメン○ラというか・・。
まさか洋楽の対訳でこんな詞を見ることになるとは思いもしませんでした。
もうHookでのもがいている感じがこれまたホラーチック。
M-10「I Want You Dead」は如何にもな怖さなのに対して、こちらはおどろおどろしい怖さという感じです。
M-12「Pass You By」は色々な音が絡む厚みのあるサウンド。
Brrokeのさらっと乗りこなす歌もいい感じに絡んでます。
M-13「Laugh Til I Cry」は爽やかなトラックで落ち着いた雰囲気。
Brookeもそこまで力を込めずしっとりと歌い上げていて、アルバム中でもいいアクセントになっています。
対訳を見ると中々重たいんですけどね・・。
1. Give Me One Reason / Tracy Chapman
2. Change the World / Eric Clapton
3. Because You Loved Me / Celine Dion
4. Ironic / Alanis Morissette
5. 1979 / The Smashing Pumpkins
6. Stupid Girl / Garbage
7. Who Will Save Your Soul / Jewel
8. Spiderwebs / No Doubt
9. Nobody Knows / The Tony Rich Project
10. My Baby / LeAnn Rimes
11. Un-Break My Heart / Toni Braxton
12. Get Out of This House / Shawn Colvin
13. Reach / Gloria Estefan
Grammy Nominessは1995年から企画されたグラミー賞にノミネートされた楽曲を集めたコンピレーションアルバムで、その97年版が本作です。
この時は第39回で、発表と同日にリリースされたようですね。
さて、内容に。
Tracy ChapmanによるM-1「Give Me One Reason」によってアルバムは幕開け。
のっそりとしたギターのイントロは掴みとしては悪くなく、その上に乗るTracyの歌も存在感があり相性は中々のもの。
ただ最初から最後まで淡々としていて、イントロこそ掴みとしてはいいものの曲全体としては最初の掴みとしてはやや弱め。
曲自体はTracyの歌とサウンドが絡んでいい出来なので場所が悪かったとしか言いようがないです。
M-2「Change the World」はEric Claptonで、しっとりとしたサウンドの上でのEricの哀愁漂う歌は相性ガッチリ。
Hookでのゆったりとしたコーラスとの絡みは特に絶妙。
M-3「Because You Loved Me」はCeline Dionで、綺麗なサウンドながらもしっかりとしたリズムが聴きごたえを倍増させるバラード。
その上にのるCelineの歌声もハキハキさと壮大さの両方を兼ね備えており間違いない仕事ぶりを見せてくれます。
M-4「Ironic」はAlanis Morissetteはかなり静かな入りだしから一気に力が入った歌とサウンドになる構成が本作随一のインパクト。 サウンドの変わり方によって色々な歌い方を見せるAlanisの力量は確かなものです。
しかしアルバムとしては正直何度も聴きたいと思える流れではなく、そこが非常にもったいなく感じます。
似たような楽曲が固まっていたり、地味な曲の直後に派手な曲が来てしまったため前の曲の印象が残りにくい流れがあったりと本来の曲の良さを出し切れていないかなと。 M-1「Give Me One Reason」はちょっと批判気味に書いてしまいましたけど曲としては間違いなく良曲なのです。最初に位置しているのが・・・という。
この曲は中盤あたりにあった方が良さが活きたと思います。
M-4「Once More Again ~もう一度、抱きしめて~ feat. May J.」、M-5「3年目の記念日 feat. Noa」はしっとりとしたバラード2連発でそれぞれMay J.、Noaが参加。 May J.とNoaの綺麗な歌声がバシッとハマっているのは勿論なのですが、HIROの歌唱力が明らかに前作と比べると上がっているのを実感できるんですよね。
優しい歌い方と激しい歌い方もどちらもしっかり歌いこなしていて力量を感じます。
M-9「Close To You feat. 舞花」はシンガーの舞花が参加。 サウンドは優しい雰囲気なんですけどそこに乗る舞花の歌声はちょっと気が強い感じで詞もちょっとツンデレな雰囲気。
本作の男女デュエットの曲の中ではかなり異色ですね。
舞花の詞を書いたのはDJ No.2だそうで、声にはよく合っていると感じます。