りくぼーの音楽感想倉庫

音楽CDの感想を綴っていきます

Tomorrow / SEAN KINGSTON

Tomorrow


曲目リスト


1. Welcome To Tomorrow
2. War
3. Fire Burning
4. My Girlfriend
5. Face Drop
6. Magical
7. Island Queen
8. Tomorrow
9. Twist Ya Around
10. Wrap U Around Me
11. Shoulda Let U Go feat. Good Charlotte
12. Over
13. Ice Cream Girl feat. Wyclef Jean
14. Why U Wanna Go
15. Fire Burning [Dave Aude Club]
16. Face Drop [Lucas Dh Remix]


評価: ★★★★★★★★☆☆


アメリカのフロリダ出身のシンガー、SEAN KINGSTONの2ndアルバム。
2009年9月7日発売。


1stアルバムである前作からヒットを連発し、17歳という若さで2007年の音楽界の話題をかっさらったSEAN KINGSTON。
そんな彼は2008年に入ってからはFLO RIDAやSoulja Boyなど2008年のHIP HOP界でヒットを記録したラッパーの作品に客演として参加。
着々と名前を多方面にアピールしていきます。
1stアルバムから2年後の2009年、2ndアルバムである本作をリリースしました。
シングルカットされたM-3「Fire Burning」はヒットを記録しましたが、アルバムである本作は前作と比べると余りセールス的に奮わなかったようです。



では、内容に。


基本的な内容としては前作と変わらず、パーティーチューンがメイン。
聴いているだけで元気になりそうなSEANの歌声は健在です。


イントロを経てのM-2「War」はSEANお得意のダンスチューンなのですが、対訳を見ると曲名からは想像できないような恋愛ソング。
対訳を見てびっくりさせられた曲ですね。3分いかず曲が終わるので第二のイントロという感じもします。

M-3「Fire Burning」は上でも書いたように本作では一番のヒット曲。
キャッチ―な雰囲気のトラックとSEANの歌声の相性は中々で、単純に聴いていて楽しいですね。
ヒットしたのも頷ける楽曲で耳に残ります。
続くM-4「My Girlfriend」もパーティチューンでHookでの早口ラップが中々のカッコよさ。

M-5「Face Drop」はキャッチ―な雰囲気のパーティチューンでHookの歌がインパクトがあって耳に残ります。
SEANの歌声はこういうキャッチ―なトラックとの相性は相当いいんですよね。


M-6「Magical」は今までとはちょっと雰囲気が変わって、哀愁漂うトラックの上でSEANが歌声をしっかり聴かせます。
どんなトラックでも楽しさが出るのがSEANの歌声の持ち味。これが天性の才能というものなのでしょうか。

M-7「Island Queen」は本作の中でもかなりREGGAE色が強い曲で、陽気なトラックの上でSEANの元気な歌声が華を添えます。
対訳を見ると恋愛ソングなんですけど、聴いているだけで元気が出てくるような雰囲気です。


M-8「Tomorrow」は表題曲で、しっとりとした雰囲気のトラックで明日会う予定の恋人に対するメッセージソング。
この曲ではいつものウキウキしたような歌い方はなりを潜め、誠実に歌っている印象を受けます。

M-9「Twist Ya Around」、M-10「Wrap U Around Me」は切なげなトラックの上での恋愛ソングで、SEANの器用さが垣間見える楽曲になっています。
特に後者はピアノのサウンドが印象的で、本作でも異色な曲となっています。


M-11「Shoulda Let U Go feat. Good Charlotte」はGood Charlotteを客演に迎えた曲でなんとROCK調。
しかし難なく歌いこなしているSEANの力量に脱帽。
両者との相性も以外にもよく、見事な化学反応を起こしている曲になっています。


M-12「Over」は壮大な雰囲気のトラックが印象的で、失恋ソング。
この曲まではラブラブな雰囲気の曲ばかりだったので、ちょっと対訳を見て驚きました。
曲名の「Over」ってそういう意味だったのかと。


M-13「Ice Cream Girl feat. Wyclef Jean」は楽しい雰囲気でSEANとJeanの歌いこなしが聴いてて楽しいです。
聴いていて首を振りたくなってしまうこと請け合い。

M-14「Why U Wanna Go」はHookでの呼びかけるようなSEANの歌が印象的。
ラップも丁寧に歌い込んでいて聴きごたえあります。


M-15「Fire Burning [Dave Aude Club]」、M-16「Face Drop [Lucas Dh Remix]」は国内盤お馴染みの国内盤限定のボーナストラック。
こういうボーナストラックは期待してはいけないのがお約束ですが、どちらも耳に残るサウンドで中々聴きごたえあり。
ただ前者は7分39秒といくら何でも長すぎる印象。聴いていて楽しいんですが流石に途中で飽きます。
3、4分くらいで終わっておけばよかったのに。


全体を通してみると最後まで楽しく聴けるアルバムとなっていて、前作が好きな人なら間違いなく好きになれる内容だと思います。
前作の「Beautiful Girl」のようなバシーンとくるような曲こそありませんが、その反面どの曲も丁寧に作られた楽曲になっています。
日本版のボーナストラックは本当にタイトにまとめておけばもっと評価は上がったんですけどね・・・。
前作に負けていないアルバムですので、見かけたらチェックどうぞ。
暑くなるこれからの時期にもグッドです。


↓M-5「Face Drop」のPV。
www.youtube.com

G.E.T.O.R.E -Give’Em The Original and Real Episode- / 1-KYU

G.E.T.O.R.E


曲目リスト


1. G.E.T.O.R.E
2. Last Summer ~砂に書いた...~
3. Party Monsta -Remix- feat. SPOCK
4. Who’s That Party feat. Lil' J
5. 俺たちのレイドバック feat. Mr.Soichiro
6\. Crazy Crazy Crazy feat. HAN-KUN


評価: ★★★★★★☆☆☆☆


北海道を活動拠点とするラッパー、1-KYUの1stミニアルバム。
2009年10月14日発売。


2007年に1-KYUがソロのラッパーとして1stシングルをリリースした後、N.C.B.Bが日本の西海岸系のラップシーンの中でも存在感を増してきたこともあり1-KYUの名前もますます広がりつつありました。
2009年の秋、2年ぶりにソロ作品である本作をリリースしました。


さて、内容に。


1-KYUのラップは1stシングルの記事でも書いたようにちょっと高めのガラガラ声が特徴。
N.C.B.Bではその声でキャラ立ちしているのでいい役割をしています。


本作のリード曲であるM-1G.E.T.O.R.E」で幕を開けます。
本作では一番1-KYUのラップを聴かせる楽曲で、ソロ作品の出だしらしい出だし。
・・・なんですけど、正直楽曲としては本作で一番印象が薄いです。
終始のらりくらりなラップでいつの間に曲が終わってた感じでした。
やはりソロだとラップの弱さが出ますね・・・。

続くM-2「Last Summer ~砂に書いた...~」は曲名から想像できるようにサマーチューン。
客演はクレジットなくソロ曲なんですけど、Hookの女性のコーラスが強烈なので1-KYUのソロ曲という感じがあまりしません。
ただそのおかげで最後まで退屈しないで聴ける楽曲になっています。

ここからは客演陣を迎えた楽曲。
M-3「Party Monsta -Remix- feat. SPOCK」は1stシングルの表題曲「Party Monsta」のRemixで、客演にSPOCKが参加。
率直に言って原曲より圧倒的にこのRemixの勝利。
攻撃的なトラックの上での1-KYUの高めのガラガラ声ラップとSPOCKのどっしりとしたガラガラ声ラップの対比が面白く聴きごたえがあります。
原曲は最初から最後まであまりキレのない1-KYUのラップで退屈だったんですが、このRemixは最初から最後まで首を振りたくなるパーティーチューンになっています。
やはり1-KYUとSPOCKの相性の良さは折り紙付きですね。


後の3曲はよくあるラッパーとシンガーの曲。
どの曲もシンガー陣がいい働きをしているため楽曲としては十分聴ける楽曲になっています。
しかしやはり1-KYUのラップがシンガー陣に負けている感が否めないですね・・。

特に本作を締めくくるM-6「CRAZY CRAZY CRAZY feat. HAN-KUN」なんてこの曲のHAN-KUNが歌の面でもラップの面でも絶好調なのもあって1-KYUの存在感が本当に薄いんですよね。
最後を締めくくる楽曲なのに主役が形なしというのはどうなんでしょうね・・。


1stシングルの感想でも書いたんですけど、やはり1-KYUのラップはソロだとちょっと弱さを感じますね。
ちょっと高めのガラガラ声というのが1-KYUのラップの独特な点なのですが、それ以外に確固たる武器がないのがソロでは弱点になっていますね。
本作では半分以上が客演を迎えた曲と言うのもあって全体的に起伏は確保できているため、1stシングルよりは聴きごたえのある作品になっています。(そのため★評価は1stシングルより1つ上げました)
ただそれは客演に助けられている部分も大きく、1-KYUのラップに対する印象は1stシングルと変わりませんでした。


最も本作での最大の収穫としてはM-3「Party Monsta -Remix- feat. SPOCK」で1-KYUのラップはSPOCKのラップとかなり相性がいいということの再確認ができたことです。
SPOCKのラップが加わるとここまで聴きごたえのある曲になるとは想像できませんでした。
このRemixバージョンは本作にしか収録されていないので、この曲を聴くだけでも本作を手に入れてほしいかも。


M-1G.E.T.O.R.E」のPV。
www.youtube.com

The Best Of Mr.Shadow / Mr.Shadow

The Best Of [Explicit]


曲目リスト


1. Till I Die
2. What Goes Around Comes Around
3. 61909 feat. ODM
4. Go Ahead feat. Lil Rob
5. Apocalypse feat. Lil Rob
6. Excited feat. Mr. Lil' One
7. Born Without A Konscience
8. Evil Deedz
9. Take Yo Bitch feat. Lil' One
10. Freaky feat. Young Sicc, Droopy
11. One Man Battalion
12. Expekt The Unexpekted
13. She's A Hoe
14. Westside
15. My Money feat. Slush The Villain


評価: ★★★★★★★★★☆


メキシコのメキシコシティ出身のラッパー、Mr. Shadowのベストアルバム。
2001年3月6日発売。

1999年からチカーノラップという舞台でコンスタントに作品をリリースしていたMr. Shadow。
2001年、早くもベストアルバムである本作をリリースしました。
残念ながらこの人の詳細はよく知らず、調べても出で来ないのです。
誰か知っている人いましたらコメントで情報提供していただけるとありがたいです。


では、内容に。


Mr. Shadowのラップは癖がなく、どんな人でも抵抗なく聴けるような雰囲気があります。
チカーノラップ初心者でも間違いなくすんなり聴けるでしょう。


アルバムの幕を開けるM-1Till I Die」からもうMr.Shadowのラップのヤバさが炸裂します。
ネタ感満載なトラックの上での早口な乗りこなしでノックアウトされること間違いなし。
哀愁漂うトラックの上にラップを乗せるM-2「What Goes Around Comes Around」でも巧みな乗りこなしっぷりが発揮され、もうここまで来たら終わりまで再生せざるをえないでしょう。


M-3「61909 feat. ODM」~M-6「Excited feat. Mr. Lil' One」までは客演との共演が続く流れで、どれもお互いの絡みが最高でがっつり聴いてしまうこと請け合い。
M-4「Go Ahead feat. Lil Rob」、M-5「Apocalypse feat. Lil Rob」なんてマイク陣は同じメンバーなのに全く違う雰囲気のトラックの上でお互いを生かしたラップを披露しているのが圧巻。

シリアスな雰囲気100%のM-5「Apocalypse feat. Lil Rob」の次にM-6「Excited feat. Mr. Lil' One」という心地よいクルージングチューンを入れてくるのもうまいですね。

M-7「Born Without A Konscience」はリリックシートを見なくても聴いていると分かってしまう巧みなライミングが聴きごたえ抜群。

女性のバックコーラスが妖艶さを演出するM-8「Evil Deedz」はちょっと怖い雰囲気ですが、とにかくMr.Shadowが様々な乗りこなし方を見せるのでつい聴き入ってしまいます。


M-9「Take Yo Bitch feat. Lil' One」は如何にも90年代!という雰囲気のトラックの上でMr.ShadowもLil' Oneも相変わらずの抜群の仕事を披露。
M-10「Freaky feat. Young Sicc, Droopy」は本作では唯一のマイクリレーもので、様々な音を入れ込んだトラックの上で三者三様なラップが展開され、最後まで聞き逃せないこと必至です。

以降はまたMr.Shadowの1人舞台の楽曲が続きますが、トラック的に色々な曲が入っていてすごく楽しめますし、どの曲もMr.Shadowのラップスキルの高さを堪能できます。

最後を締めくくるM-15「My Money feat. Slush The Villain」も壮大な雰囲気のトラックとMr.ShadowとSlshのラップが見事にハマったチューンになっており、アルバムの幕をきっちり閉じてくれます。


Mr.Shadowのラップは本作で初めて聴いたのですが、派手だったり奇抜だったりするわけでもないのにラップとトラックというシンプルな構成でここまで楽しめる作品を作れてしまうラッパーは中々いないと思います。
トラックもどれもカッコいいですが、その上に乗るMr.Shadowのラップがとにかく圧巻。
様々な乗りこなしを見せて最初から最後まで飽きないんです。(リリックの内容が分かればもっとすごく感じるのでしょうが・・)

HIP HOPが好きな人ならもちろんマストですが、そうでない人も確実に聴いてほしい1枚です。
1回聴いたら病みつきになるはず!


↓M-8「Evil Deedz」。
www.youtube.com

NO DOUBT TRACKS / V.A.

NO DOUBT TRACKS


曲目リスト


1. 男歌 / LGYankees
2. アカシ / Noa
3. T.O.U / Clef
4. アリガトウ / SO-TA
5. Blue D.I.A / Clef feat. HIRO
6. You're A flirt / Noa
7. 恋のリダイヤル★ / SO-TA feat. Noa
8. 熱帯夜 / GIO feat. 森摩耶
9. Love Story / Clef feat. 森摩耶
10. KO.A.KU.MA II / Noa feat. MAICHI
11. PARTY UP!! -LG MEGA MIX!!!!!- / LGYankees feat. ShaNa
12. Good Luck Homies -LG MEGA MIX!!!!!- / LGYankees feat. 山猿
13. Photograph -LG MEGA MIX!!!!!- / LGYankees feat. Noa
14. Eternal -LG MEGA MIX!!!!!- / LGYankees
15. Fondness -LG MEGA MIX!!!!!- / Noa feat. LGYankees
16. Because... -LG MEGA MIX!!!!!- / LGYankees feat. 中村舞子
17. Nodoubt Folks -LG MEGA MIX!!!!!- / LGYankees feat. Clef, ShaNa, PURPLE LEVEL, headphone-Bulldog
18. キミノモトエ… / PURPLE LEVEL feat. SO-TA
19. Going One Way / GIO feat. LGYankees


評価: ★★★★★★☆☆☆☆


NO DOUBT TRACKSからリリースされたコンピレーションアルバム。
2010年6月30日発売。


LGYankeesの「Dear mama feat. 小田和正」のヒット以降、NoaやClefなどといった所属ミュージシャンたちをお茶の間に広めることに成功したNO DOUBT TRACKS。
そんなNO DOUBT TRACKSの最初の作品はコンピレーションアルバムである「North East II」でしたが、それ以降は所属ミュージシャンのアルバムやミニアルバム等が中心となり、コンピレーションのリリースはされていませんでした。
本作はその最初の作品以来となるNO DOUBT発のコンピレーションとなります。
最初の4曲は新曲で、後は所属ミュージシャンの既発曲を集めた内容となっています。


では、内容に。


お茶の間にその名前が広まってからは聴きやすいPOP色の強い楽曲にレーベル全体でシフトしていったNO DOUBT TRACKS。
本作も全体的にそのような内容で、「もうこの路線でやっていく」という宣言のようなコンピアルバムといえます。


NO DOUBT TRACKSのドンと言えるグループのLGYankeesの新曲、M-1男歌」でアルバムは幕開け。
RYOが脱退した後では初のLGYankees名義の音源となります。
もうこの曲の時点で「アングラなHIP HOPしか認めない!」という人は即座に停止ボタンを押してしまうのは間違いありません。
もはやHIROがラップしておらず、完全に歌です。
トラックもHIROのセルフプロデュースですが、完全に聴きやすさを重視した感じで馴染みやすいですね。
ただ曲としては普通にいい曲でリリックも熱く、NO DOUBTの社長として多くの仲間を率いていたHIROが歌うからこそ説得力があります。
RYOがいたらRYOの声的にできなかったであろう路線なので、やるのにはいいタイミングだったかも。

M-2「アカシ」はNO DOUBTを代表するシンガーのNoaの新曲。
幻想的なトラックの上でのNoaでの感情こもる歌いこなしがじっくりと聴かせてくれます。

M-3「T.O.U」はNoaと同じくNO DOUBTを設立当時から支えてきたボーカルグループのClefの新曲。
Clefお得意の聴きやすいラブソングですが、ラップも容易に歌いこなしており確かな力量を披露。

M-4「アリガトウ」はまだ当時大学生でデビューしたてだったSO-TAの新曲。
ノリが良くて聴きやすいトラックの上での爽やかなSO-TAの歌が相性抜群。
感謝をテーマにしたストレートなリリックもSO-TAの歌声と相まって魅力的に聴こえます。


新曲はここで終わりで、ここからはメンバーが自ら選曲した既発曲になります。

M-5「Blue D.I.A」はClefの楽曲でLGYankeesのHIROが客演として参加。M-6「You're A flirt」はNoaの楽曲で、どちらも恋愛ソングです。
どちらも悪くはないんですけど、ちょっと無難な恋愛ソングという感じでもう一押しほしいところ。


M-7「恋のリダイヤル★」はSO-TAが子どもっぽい男、Noaが大人な女を演じるミュージカルのような恋愛ソング。
どちらも雰囲気に合った声をしているので、この2人でなければ作れない曲なのではと思うくらいハマっています。
M-8「熱帯夜」はGIOと森摩耶によるパーティーチューンで、ノリのいいトラックの上でのGIOのどっしりとしたラップ、Hookで綺麗な歌声で華を添える森摩耶と全く無駄がない曲です。
GIOのガラガラ声っぽいラップはこういうスタイルだと見事にハマりますね。
続くM-9「Love Story」はまたしても森摩耶が参加した曲ですが、今度はClefとのコラボでの恋愛ソング。
切な目なトラックの上でのClefと森摩耶の歌が抜群の相性を見せつけてくれます。
ドラムの音が割としっかりしているのでHIP HOP好きな層にも割といけそうな気がします。

M-10「KO.A.KU.MA II」はNoaとMAICHIがコラボした小悪魔な女性の気持ちを歌った甘い雰囲気の楽曲。
可愛いと取るかあざといととるかで評価が変わります。


M-11「PARTY UP!! -LG MEGA MIX!!!!!-」からM-17「Nodoubt Folks -LG MEGA MIX!!!!!-」までの流れはLG MEGA MIX!!!!!と入っている通り、LGYankeesの既発曲(1曲だけ客演仕事が入っていますが)がMIX形式でつないであります。
LGYankeesの曲がサラッと聴けるといえば聞こえはいいですけど、MIXと銘打っている割にはスクラッチなども少なく、MIXというよりはただのメドレーという感じ。
後RYOの脱退後ということもあってRYOのラップがどの曲もバッサリとカットされているんですよね。
これからLGYankeesの楽曲を聴いてみようという人には悪くないかもしれませんが、元々LGYankeesの曲が好きな人には絶対に好意的にはとれないでしょう。
僕も原曲はM-15「Fondness」以外全て本作を聴く前に原曲を聴いていたので、ちょっとこの仕様は期待外れ。正直選曲も微妙ですし・・。

メドレーが終わった後のM-18「キミノモトエ…」はPURPLE LEVELの人気曲で原曲はTATTIが客演として参加していましたが、SO-TAを客演に迎えてアレンジしています。
ぶっちゃけ曲の大半をSO-TAの歌が占めているため1-MICの存在感が薄く、どっちが客演なのか分かりません。
聴き終わった後に1-MICのラップがあったことすら忘れているリスナーも確実にいそうですね。

最後を締めくくるのはM-19「Going One Way」で、GIOとHIROによる前向きメッセージソング。
最後に持ってくる曲としては悪くないですが、リリックの内容が思い切りヤンキー臭いのでかなり好みが分かれそうです。


全体的に見ると上にも書いたように聴きやすい楽曲が全てを占めているといってよいですね。
どんな人が聴いてもそれなりに楽しめる1枚にはなっていると思います。
ただ曲には良し悪しが出ており、やっつけ仕事なLGYankeesメドレーがアルバムの3分の1以上を占めていたりとたらればを挙げればキリがないのも事実。
NO DOUBT TRACKSのファンには間違いなく片手落ちな内容でしょうし、このアルバムの為に作られた新曲もこの後リリースされたそれぞれのアルバムに収録されているためそれを聴きたいならそちらをおススメします。

ただSO-TAのM-4「アリガトウ」とPURPLE LEVELとSO-TAによるリメイク版のM-18「キミノモトエ…」は本作でしか聴けないので、これだけでも本作を手に入れる理由になると思います。
これからNO DOUBT TRACKSを聴いてみようという人は入門編として是非。


M-1男歌」。
www.youtube.com

Paperwork / T.I.

PAPERWORK


曲目リスト


1. King
2. G' Shit feat. Watch the Duck, Young Jeezy
3. About the Money feat. Young Thug
4. New National Anthem feat. Skylar Grey
5. Oh Yeah feat. Pharrell Williams
6. Private Show feat. Chris Brown
7. No Mediocre feat. Iggy Azalea
8. Jet Fuel feat. Boosie Badazz
9. Paperwork feat. Pharrell Williams
10. Stay feat. Victoria Monet
11. About My Issue feat. Nipsey Hussle, Victoria Monet
12. At Ya' Own Risk feat. Usher
13. On Doe, On Phil feat. Trae tha Truth
14. Light Em Up (RIP Doe B) feat. Watch the Duck, Pharrell Williams
15. Let Your Heart Go (Break My Soul) feat. The-Dream
16. Sugar Cane
17. I Don't Know
18. You Can Tell How I Walk feat. Rick Ross
19. Turn It


評価: ★★★★★★★★☆☆


最近全然はてなに来てませんでした。すみません。お久しぶりです。
最近仕事が残業続きな上に失敗続きでため息ばかりついてます。
とりあえず最近聴いていたアルバムの感想を1つ。


アメリカのジョージア州アトランタ出身のラッパー、T.I.の9thアルバム。
2014年10月21日発売。


2012年に8thアルバムである前作をリリースした後に10年間在籍したレーベルのAtlantic Recordsとの契約を終了し、コロンビアレコードへ移籍したT.I。
その移籍第1弾としてリリースされたのが本作です。
T.I.曰く「俺のリリースしたアルバムで最もバラエティに富んでいて、かつ商業的に最も成功したのは6thアルバムの「Paper Trail」。その続編のようなアルバムを作りたい」ということで本作は「PaperWork」というタイトルになりました。
元々は違うタイトルでのリリースを発表していましたが、後にタイトルを変更してこの名前になりました。
Exective Producerは以前から交流があり、レーベル移籍にもかなり大きな働きをしたPharrell Williams
T.I.のキャリア史上初めての外部からExective Producerを迎えたアルバムとなります。


では、内容に。


上にも書いたように6thアルバムの続編として製作された本作。
当然ながらバラエティに富んだ内容で、客演の人数は14人。
本当にお祭りのような内容になっています。
6thアルバムは聴いていないのでそれと比較しての感想はかけないのでご了承を。


M-1King」は、序盤では唯一の客演なしの単独曲。
語りから入るイントロから壮大なトラックの上でどっしりとした乗りこなしを披露。
リリックの内容は曲名からも想像できるようにビッグマウスもの。


ここからはしばらく客演を迎えた内容です。
M-2「G' Shit feat. Watch the Duck, Young Jeezy」からM-5「Oh Yeah feat. Pharrell Williams」まではリリックの内容は物騒な内容で中々ハード。
M-2「G' Shit feat. Watch the Duck, Young Jeezy」は聴いているだけで首を振りたくなること請け合いのノリのいいトラック。
その上でのHookでのWatchの歌とバースでのT.I.とJazzyのタイトなラップの対比で聴きごたえがあります。

M-3「About the Money feat. Young Thug」からM-5「Oh Yeah feat. Pharrell Williams」はHookに歌もあってキャッチ―な雰囲気ですが、それだけに対訳を見るとギャップに驚かされますね。
3曲とも歌とラップの絡みが秀逸で、特にM-4「New National Anthem feat. Skylar Grey」はHookでSkylarとT.I.のラップが絡む様が非常にカッコいいです。


M-6「Private Show feat. Chris Brown」はそれまでの物騒な内容からは離れ、ベッドの上でのあんなことやこんなことについての内容。
客演のChris Brownの色気がある歌唱が雰囲気と抜群の相性で、かなり聴かせてくれます。
続くM-7「No Mediocre feat. Iggy Azalea」は又しても下系な内容なんですが、男の立場でラップするT.I.、女の立場でラップするIggyの対比が面白いです。


M-8「Jet Fuel feat. Boosie Badazz」はインパクトのあるトラックの上でのラップが聴きごたえ抜群で、本作の中でもかなりインパクトが強い曲。
聴いていて首を振りたくなること請け合い。

表題曲のM-9「Paperwork feat. Pharrell Williams」は落ち着いた雰囲気ながらもHookでは雰囲気が変化するトラックが面白いですね。
随所で入るPharrelの歌もいいアクセント。


M-10「Stay feat. Victoria Monet」、M-11「About My Issue feat. Nipsey Hussle, Victoria Monet」はよくあるラッパーとシンガーの曲ですが、Victoriaの凄まじい歌唱力に圧倒されます。
T.I.のラップも癖がなくスッと入ってきます。


M-12「At Ya' Own Risk feat. Usher」では再びちょっと重たい雰囲気で、HookでのUsherの歌がシリアスな雰囲気を増しています。
次のM-13「On Doe, On Phil feat. Trae tha Truth」も重たい雰囲気で、Trae tha Truthの冷静で淡々としたラップがいいアクセント。

M-14「Light Em Up (RIP Doe B) feat. Watch the Duck, Pharrell Williams」は曲名にRIPと入っているように、亡くなってしまった後輩への追悼ソング。
しんみりした雰囲気ながらもインパクトのあるトラックがすごいですね。Watchの歌がいいアクセントになっています。


M-15「Let Your Heart Go (Break My Soul) feat. The-Dream」はちょっと神聖な雰囲気で、The-Dreamの歌もその雰囲気を増大させています。
そのトラックの上でのたたみかけるようなT.I.のラップも中々のもの。


ここからはボーナストラック。
まずはT.I.の独り舞台であるM-16「Sugar Cane」、M-17「I Don't Know」が続きます。
前者は近未来的なトラック、後者はけだるい雰囲気のトラックですがどちらも流石ののりこなしを披露。
T.I.のラップの魅力を十分堪能できます。決して客演頼りではないのです。


M-18「You Can Tell How I Walk feat. Rick Ross」はシリアスな雰囲気での2人のラップが聴きごたえあり、聴いていてゾクゾクしてしまいます。

M-19「Turn It」は国内版のみのボーナストラック。緊迫した雰囲気のトラックの上でのT.I.の臨場感あるラップが聴きごたえ抜群。
本作では一番T.I.のラップが暴れている楽曲ではないでしょうか。
この曲目当てに国内版を買っても絶対に損はしないです。


19曲で70分以上というボリュームですが、とにかくアルバム全体がバラエティに富んでいるため最後まで聴き飽きることはありません。
ここまで最初から最後まで色々な雰囲気で楽しませてくれるアルバムも久々です。

最もボリュームがボリュームである上にバラエティに富んでいるため雑多な印象も否めないのは事実で、T.I.のオリジナルアルバムというよりはT.I.主導のコンピレーションアルバムを聴いているような印象を受けます。
そのためT.I.のラップを聴きたいというリスナーにはちょっと物足りなさを感じてしまうかも。

でも本当に聴いていて楽しいアルバムですよ!
見かけたら是非チェックを。


M-1King」のPV。
www.youtube.com

B-Boy Park 2000 9/3. 約束の土地で... / V.A.

B-BOY PARK 2000 9/3.約束の土地で…


曲目リスト


1. Intro-B-STREET(GO STEPPERS GO) / DJ Beat
2. WARNING 21(21世紀への警告) / Cake K & Create
3. B-BOYS JAMS(KOOL HERC Message 01) / DJ Kool Herc
4. DOWN BY LOW (Live at YOYOGI PARK) / KICK THE CAN CREW feat. Crazy-A
5. OLD SPORTS JAM(DJ BATTLE’99 FINAL 4)
6. 13:00 CRAZY-Aの開始合図 / Crazy-A
7. GENERATION JACK / Ruff Rhymers
8. ILLMURA Free Style / ILLMURA
9. We Are The Wild(DJ KRUSH Remix) / Gathering Of Tha All Stars
10. B-BOYS JAMS(KOOL HERC Message 02) / DJ Kool Herc
11. DJ BATTLE 2000 Digest(8/31@ASTRO HALL)
12. バトルの「B」(Live at YOYOGI PARK) / CUEZERO feat. Dohzi-T, SIMON JAP
13. BODY ROCK / Crazy-A
14. MC BATTLE 2000 CHAMPION FINAL STAGE(9/2@HARLEM)
15. PANEL DISCUSSION(9/2@BX CAFE)
16. MOTOY Free Style / MOTOY
17. ROCK DA HOUSE 2000 / DJ Beat feat. Donald-D
18. B-BOYS JAMS(KOOL HERC Message 03) / DJ Kool Herc
19. B-BOY BATTLE 2000 発表(9/1@ON AIR EAST)
20. We Are The Wild(オリジナル・ヴァージョン) / Gathering Of Tha All Stars
21. Outro-B-BOYイズム(Live at YOYOGI PARK) / RHYMESTER


評価: ★★★★★★☆☆☆☆


日本語ラップ界のイベントB-BOY PARK 2000の開催記念としてリリースされたコンピレーションアルバム。
2000年8月30日発売。


B-BOY PARKは1997年から2017年まで毎年夏に代々木公園で行われていた日本のHIP HOPイベントです。
日本語ラップ好きなリスナーなら知らない人はいない有名すぎるイベントで、東京近辺から様々なラッパーやDJたちが毎年参加していました。
そのB-BOY PARKが2000年にも開催決定したときにその前日に記念としてリリースされたのが本作です。(B-BOY PARK 2000は8月31日から9月3日)


では、内容に。


上にも書いたようにB-BOY PARKの記念としてリリースされたアルバムということもあって、ライブ音源をそのまま収録した楽曲、さらにはMCをそのまま入れただけの曲というよりはただの繋ぎのような楽曲も何曲もあり、普通のコンピレーションアルバムとして楽しむのは断念せざるを得ません。
あくまで記念アルバムと思いましょう。


DJ Beatのイントロを経ての(このイントロは始まりとしては良い感じで好きです)M-2「WARNING 21(21世紀への警告)」はCake K & Createによるもの。
シンプルなトラックの上でのラップは臨場感はありますが、21世紀の警告なんてタイトルの割にはリリックがインパクト不足で、曲名に負けてる面が否めず。

HIP HOPの歴史を語るうえで欠かせない人物であるKool Hercのメッセージを経て、M-4「DOWN BY LOW (Live at YOYOGI PARK)」は曲名にもある通りライブ音源。
ライブの雰囲気を味わえるものの屋外ということもあってか曲の良さ自体がイマイチ伝わってきません。
M-5「OLD SPORTS JAM(DJ BATTLE’99 FINAL 4)」はDJ BATTLEについての楽曲で、マイクを握るのはRHYMESTERの2人。
クラッチを入れまくった気合の入ったトラックで、Mummy-D宇多丸の両者も流石の安定感のあるMCを披露。
序盤ではずば抜けて聴きごたえのある内容です。

Crazy-AのMCを経てのM-7「GENERATION JACK」はRuff Rhymersで、疾走感のあるトラックの上でのマイクリレーがヤバいです。
合唱Hookもカッコいいですし、どうもこの辺りからアルバムとしても気合を入れてきた模様。

次のILLMURAのフリースタイルも1分42秒ほどの短さですけど、その短さでもしっかりと聴きごたえのあるフリースタイルを聴かせてくれます。

そして間違いなく本作の目玉曲であるM-9「We Are The Wild(DJ KRUSH Remix)」へ続くのですが、総成38人というメンツで、不穏な雰囲気のトラックの上でのマイクリレー。
悪いはずがないですね。聴いていて首を振りたくなること必至。

Kool Hercの2度目のメッセージの後のM-11「DJ BATTLE 2000 Digest(8/31@ASTRO HALL)」はDJ BATTLEの様子をそのまま録音したもので、参加DJたちのスキルに圧倒されます。
MCはRHYMESTER

M-12「バトルの「B」(Live at YOYOGI PARK)」はまたしてもライブ音源で、この辺りは現場を意識した流れ。


Crazy-AによるM-13「BODY ROCK」はインストで、その次のM-14「MC BATTLE 2000 CHAMPION FINAL STAGE(9/2@HARLEM)」はMC BATTLEの様子をそのまま録音したもの。
M-15「PANEL DISCUSSION(9/2@BX CAFE)」も1分半ほどのトラックの上での喋りで、繋ぎのような役割です。

M-16のMOTOYのフリースタイルはまさにバトル向きのフリースタイルという感じで、バトルではそれなりの成果があるのも納得できる内容。音源では余りいい評判をきかないですけど、いつかチェックしてみます。


M-17「ROCK DA HOUSE 2000」はUSからDonald-D(!)が参加したB-BOY PARKについてのチューン。
DJ Beatによるトラックもスクラッチが随所で聴いていて緊迫感がありますし、その上でのDonald-Dのラップも流石の乗りこなしっぷりです。

その後も現場の状況をそのまま録音したのが2曲続き、本作の目玉曲2発目のM-20「We Are The Wild(オリジナル・ヴァージョン)」へ。
M-9のRemixとは全く違うパーティ感満載のトラックの上でのマイクリレーは圧巻で、どちらも違ったよさがあって十分に楽しめますよ。
最後にRHYMESTERの「Outro-B-BOYイズム(Live at YOYOGI PARK)」。
B-BOYイズム」のライブ音源でアルバムは幕を閉じます。


上にも書いたようにライブ音源やMCをそのまま録音した楽曲が半分以上であり、まともな曲の曲数で言えばミニアルバムの曲数程度。
その為純粋な音楽のアルバムとして聴こうとすると間違いなく裏切られます。
DJ BATTLEやMC BATTLEの部分も個人的にはそこそこ楽しめましたが、HIP HOPに興味がない人にとっては飛ばしてしまう部分かもしれません。


しかしながら本作に入っている音源としての収録曲はなかなか良曲も多く、特に「We Are The Wild」はオリジナルもRemixも言うことなしの名曲。
この曲だけを目当てにしても手に入れる十分な動機にはなると思います。
ライブ音源が多いだけあって現場の雰囲気は楽しめるので、B-BOY PARKの当時の空気を知りたい方は是非。

アルバム全体の音楽的な部分も考慮すると、星の数はこれくらいで。


↓M-20「We Are The Wild(オリジナル・ヴァージョン)」のPV。
www.youtube.com

Protect Ya Neck / V.A.

PROTECT YA NECK~自分の身は自分で守れ


曲目リスト


1. Tribute To The 5th Brother / 9th Prince feat. RZA
2. Trying To Blow / MMO feat. Kurupt
3. Stop Playing Games / MMO
4. My Life / Ice Grillz
5. Freeze / MMO
6. Last Days / MMO
7. Free Ol' Dirty / Ol' Dirty Bastard feat. Deadly Venoms & Brooklyn Zoo
8. The Earthquake / Deadly Venoms feat. Wu-Tang Clan
9. Yeah Unh Hunh / Shyheim
10. Party Time / Bambi 'The Iron Maiden'
11. Hotel Hoodlums / MMO feat. Wu Syndicate & Black Knights
12. Madd Long / Deadly Venoms feat. Tekitha & La The Darkman
13. E.Y.E. Love NY / MMO
14. Explosion Don't Use Bomb Threat / Deadly Venoms
15. PYN Symphony / MMO feat. KGB & Deadly Venoms
16. The Evil That Men Do / Bambi 'The Iron Maiden'
17. Ready / Deadly Venoms
18. Feds Are Watching Me / Trigga feat. Probyn & P.I.R.U.


評価: ★★★★★★★☆☆☆


もう今年の1月も折り返し地点ですが、あけましておめでとうございます。
新年早々仕事方面で失敗をやらかし、車をガードレールに擦って車体の傷を増やしてしまうなど(もともと何か所か傷はあったんですけど、新しく増やした箇所だけでもおそらく7万は飛びます、もともとあったところも修理したら間違いなく6桁です)気分落ちることが多かったです。
今年もやる気あるんだかの更新率になるであろうことはあらかじめお詫びしておきます。
申し訳ありません、今年もよろしくお願いします。
とりあえず今年最初の記事はHIP HOPコンピでお届け。


アメリカのラップグループのWu-Tang Clan周辺のミュージシャンの楽曲を集めたコンピレーションアルバム。
2002年4月26日発売。(アメリカでは同年7月2日発売)


1993年に1stアルバムをリリースして以降、HIP HOPシーンの重要グループとなったWu-Tang Clan
周辺のミュージシャンもブレイクをしていき、HIP HOPシーンの活性化の原動力の1つになりましたね。
本作はそんなWu-Tang周辺のミュージシャンのコンピレーションアルバムになります。
リリース元はアメリカではProtect Ya Neck Records。Wu-Tangの1stシングル曲の名前をそのまま使用したレーベル名になっています。
日本では2000年から活動しているHandCuts Recordsからのリリースで、先行販売という形になりました。
今はどちらも音源リリースなどは行ってない模様・・(というか存続しているかも怪しい)、残念。


では、内容に。


Wu-tang周辺のミュージシャンが集まっているわけですが、Wu-Tang自体が大所帯なこともあって当然その周辺も大所帯です。


幕を開けるM-1Tribute To The 5th Brother」は9th PrinceとRZAという兄弟タッグですが、2分半という短さもあってかイントロ的な役割。
様々な音を所々にぶち込むビートは如何にもRZAといったところ。
MMOとKuruptによるM-2「Trying To Blow」は貫禄のあるマイクリレーを展開。
乗りこなしの難しそうなトラックですが、全員しっかりとした力量で乗りこなしています。
続くM-3「Stop Playing Games」はMMO単独の曲で、初期のWu-Tangのアルバムに入っていても違和感なしな楽曲です。
その辺りが好きな人なら気に入るでしょうね。


Ice GrillzによるM-4「My Life」は序盤では一番印象に残る曲と言ってもいいですね。
Hookの歌がインパクトが強いです。バースの方でもそれに負けないようにしっかりとラップを披露しています。
それ以降はMMOの曲が2曲連続。
前者は如何にもなラップチューンですが、後者はトラックが独特で他にはない雰囲気。
ただちょっと好みは分かれそうかも。


M-7「Free Ol' Dirty」、M-8「The Earthquake」はマイクリレーもの。
前者はとにかくそれぞれ好き勝手やっており、所々ではライブを録音したかのような個所もあります。ただその部分はちょっと悪乗りしすぎな気も。
後者はMC陣も頑張っているのですが、トラックがグイグイ強すぎてラップが余り頭に入ってきません。


M-9「Yeah Unh Hunh」はWu-tang関連でも年少メンバーのShyheim。
ボーカル使いのHookとラップの対比が楽しめます。
続くBambiによるM-10「Party Time」は個人的にアルバム中盤のハイライト。
トラックの上でのBambiのバンバンラップを乗せていく乗りこなしが聴きごたえ抜群で、本作でもかなり聴かせる曲。

1分半ほどのスキットを挟んでのM-12「Madd Long」は幻想的なトラックの上でのラップ合戦。
全員が生き生きしたマイクリレーを聴かせてくれます。特にDeadly Venomsの女性陣はインパクトが強し。

M-13「E.Y.E. Love NY」はMMOによる楽曲ですが、本作のMMOの楽曲では一番聴きごたえがあります。
ラテン風味のトラックの上でのラップ捌きが聴きごたえあります。

M-14「Explosion Don't Use Bomb Threat」はここでやっとDeadly Venomsの単独曲。
コラボ曲よりもこの単独曲の方が彼女たちのラップの魅力をしっかり味わえます。
全員1人1人しっかりと個性のあるラップを披露。この曲を聴いただけでもDeadly Venomsの他の音源をチェックしたくなること請け合い。
(同じく単独曲のM-17「Ready」も彼女たちに魅力が存分に発揮されています)


M-15「PYN Symphony」は計12人という大所帯のマイクリレー。
シリアスな雰囲気のトラックの上で芯のあるラップを全員が聴かせてくれます。
これだけの人数なのにも関わらず5分以内でしっかり決めてくれるのも流石の一言。

次に控えるM-16「The Evil That Men Do」はBambiですが、哀愁漂うトラックの上でのBambiのラップがこれまた聴かせてくれます。

最後を締めくくるM-18「Feds Are Watching Me」は3人でのラップ合戦ですが、緊迫した雰囲気でのマイクリレーが聴きごたえあり。


流石にマイクリレーに定評があるWu-Tangの周辺が集まっただけあってマイクリレーが中心。
次々とMCが変わっていく様は聴きごたえもありますし、キャラ立ちもしています。

ただ楽曲にはちょっと良し悪しがありますし、メンバーが多いこともあってか全体的にごちゃごちゃしているのも否めず、雑多な印象も受けます。
そのせいかアルバムとしては余りまとまりはありません。


しかしWu-Tang周辺の魅力を味わうという意味では十分な1枚であるのも事実。
そういう目的なら、ぜひともお勧めします。
ごちゃごちゃした雰囲気もお祭り的な雰囲気が好きな人なら楽しめるでしょう。
入門編としては最適な一枚です。


↓M-15「PYN Symphony」。
www.youtube.com