そんな彼がソロ作品をリリースしたのは2004年の11月。この1stアルバムの先行シングルとして「1 NIGHT STAND feat. BIG RON」(M-4)をリリース。
その1ヶ月後にこの1stフルアルバムをリリースし、メンバーの中で一番早いソロデビューを飾りました。
ちなみに上の曲目リストで書いてある通りこのアルバムに収録されている先行シングル曲のM-4「1 NIGHT STAND feat. BIG RON」とM-5「HOLIDAY feat. MASAYA WADA」はシングルと同じバージョンであり、シングル「1 NIGHT STAND feat. BIG RON」には他に収録されているのはこの2曲のインストのみなので、インストが欲しい人以外は無理に買う必要はないと思います。
特にM-2「TIME IS MONEY feat. NEECH, MASCOTT BOY, U-Lala」、M-8「AH!Yeah! feat. YOZE, TICKY"D" TAC」、M-12「BAD DAY feat. HYENA, TRIPPEN」などと言ったマイクリレーものではGIPPER含めて全員がユニークなバースを提供してくれ、誰一人として無駄がありません。
M-2「TIME IS MONEY feat. NEECH, YOZE, MASCOTT BOY, U-Lala」の3バース目のGIPPERからMASCOTT BOYにマイクパスをする瞬間なんて感動的ですらあります。
よく考えればNORAのメンバーのソロアルバムにMASCOTTが参加したのはこれが最初で最後。何故かMASCOTTってNORAを抜けた後まるで最初からいなかったような扱いになっているんですよね。同じく脱退組であるJUNやAK the Bandeeなんかはそこまでではないのに。
MASCOTT BOYのラップは好きなんですけどね。
すみません。話がそれました。
後は客演とGIPPER双方が特に生き生きしているのはM-3「Ultimate Party feat. U-Lala」。曲のトピック自体はよくあるパーティーチューンですけど、GIPPERならではのユニークなリリックやU-Lalaとのいい感じの絡みで何度も聴きたくなる中毒性の高い1曲に仕上がっています。
客演なしの曲も勿論いいですが、一際光るのはM-10「Too Much Young For Me」ですね。これはちょっとスケベな曲なんですけど、扱っているトピックが非常に面白く、こんな曲この人にしか作れないよ、と実感してしまいます。
他にもTaishi Fukuyama氏が手掛けたM-7「Till Down ~Natural High Remix~ feat. JUN」やDJ RYUUKIが手掛けたM-14「Bounce Boogie Bounce (DJ Ryuuki Remix)」などといった過去音源のREMIX、DJ FILLMOREがGIPPERが参加したNORAの過去音源を巧みにMIXしていくM-6「Fm Channel How To Game feat. DJ FILLMORE」、FUEKISS!!のトラックの上でSLIM YO-DとDr. KOREがユーモアあふれる掛け合いを見せるM-11「Carnival -SKIT- feat. SLIM YO-D, Dr. KORE」、非常に遊び心あふれるM-15「Outro」などといったSKIT的な存在やREMIXも他のGIPPERの楽曲に何ら負けていない出来で、バランス感覚も最高です。
この2人が荒々しい掛け合いを見せるM-3「Real Or Fake」なんて問答無用にかっこいいという声が出る仕上がり。M-6「Another World feat. RYO the SKYWALKER」もHAN-KUNの滑らかな歌声とRYO the SKYWALKERのラップが素敵な化学反応を生み出した楽曲に仕上がっています。無理だろうけどまたこの2人で曲作ってほしいなぁ~・・・。
M-9「行かねば feat. TRUTHFUL」もSHOCK EYEの渋いラップとTRUTHFULの歌が何とも言えない雰囲気を出していますし、HAN-KUNのソロ曲、M-14「Under The Moonlight ~at the Bord walk~」も激し目な曲が続いた中で良い中和剤となる曲で、勿論曲単位でもお勧めできます。
後はRED RICEとNG HEADが気だるい雰囲気で掛け合いを披露するM-5「N.O.S -New Old Stock- feat. NG HEAD」も外せないですね。