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湘南乃風 ~ラガパレード~ / 湘南乃風

湘南乃風~ラガパレード~


曲目リスト


1. Intro
2. Rockin' Wild
3. 風
4. 晴伝説
5. 応援歌 feat. MOOMIN
6. 旅の途中...
7. B.Blues ~Do It!~
8. MY WAY feat. MINMI
9. NO DOUBT!!
10. これが一番大事! feat. KENTY-GROSS
11. Skit
12. L.A.P ~One Love~
13. 極東のCHAMPION feat. MSC
14. 札束
15. 挑戦状 feat. TERASEE from INFINITY 16
16. GOOD LIFE...
17. ONE ~命の灯火~
18. Outro


評価: ★★★★★★★★☆☆


神奈川県湘南にて結成されたグループ、湘南乃風の2ndアルバム。
2004年8月18日発売。


2003年に1stアルバムでメジャーデビューを果たした湘南乃風
2004年に入ってから2枚のシングルをリリースしてどちらもチャートで20位以内を記録する健闘ぶりを発揮。
そして同年の夏に2ndアルバムである本作をリリース。
湘南乃風知名度を上げた「応援歌 feat. MOOMIN」(M-5)、「晴伝説」(M-4)などが収録されていたこともあって、チャートで5位を記録しました。


では、内容に。


前作では如何にもなREGGAE、というサウンドを強めに出していた湘南乃風ですが、本作ではREGGAE色強めの楽曲とREGGAE色のない聴きやすい楽曲を織り交ぜるという内容になっています。
この形は本作以降のアルバムでも受け継がれていくことになっていくんですよね。


幕を開けるのは前作と本作の収録曲をミックスしていくイントロ。そのイントロからM-2「Rockin' Wild」に入っていく流れがもうとんでもなくカッコいいんですよね。
迫力満点のトラックの上で4人が巧みにマイクをパスしていく様はかなり気持ちよく、耳をロックされること必至でしょう。
続くM-3「」は1stシングルの2曲目で、和風なアレンジのトラックの上でマイクを回す現場チューン。
シングルでもいい働きをしていた曲ですけど、本作のこの流れで聴いても文句なしの出来栄え。

ここからはM-4「晴伝説」、M-5「応援歌 feat. MOOMIN」とシングル曲が2曲続く贅沢な展開。
前者は臨場感のあるトラック、後者はしっとりとしたトラックで乗っかるのはどちらもメッセージ性が強いリリック。
MOOMINも含めて全員のスタイルにこの上なくマッチしていて、この2曲をシングルで切ったのは大正解だったでしょうね。


満足感が高い流れが続きましたが、ここからはメンバーのソロ曲が続きます。
M-6「旅の途中...」はRED RICEのソロで、のんびりしたトラックの上で展開される人生賛歌。
REDのガラガラ声とトラックの相性も良く、リリックの内容も前向きで聴いてて楽しくなれます。

M-7「B.Blues ~Do It!~」はSHOCK EYEのソロで、こちらは応援メッセージソング。
哀愁漂うトラックで、ホーンがかなりいい味出てます。
所々で歌を交えながらのラップで、SHOCKのラップと歌両方のスキルを堪能できますね。


M-8「MY WAY feat. MINMI」は若旦那のソロで、後に結婚するMINMIが参加。
ガンガン来る勢いのあるトラックの上での自分たちを叩く連中を一刀両断していくリリックで、トピック自体はよくありますけどスカッとする言葉選びがどちらも本当に上手くて楽しく聴けます。

M-9「NO DOUBT!!」はHAN-KUNのソロ。
跳ねるようなトラックの上で縦横無尽に駆け巡るHAN-KUNのラップと歌の聴きごたえは凄まじく、HAN-KUNのずば抜けたスキルがビシバシ発揮されてます。


M-10「これが一番大事! feat. KENTY-GROSS」はREDのソロで、KENTY-GROSSが参加。
曲名を見るとメッセージソングかと思うかもしれませんが・・・実際にはパーティチューン。
言っていることはもうとてつもなく刺激的で、人によっては絶対に嫌悪感を抱くと思います。
個人的にはもうここまでやってくれればあっぱれ!って感じで好きですけどね。REDとKENTYのラップはどっちもかなり聴いていて楽しいですし。


スキットを経てのM-12「L.A.P ~One Love~」はやっとここで全員集合曲。
ゆったりとしたトラックですがリリックはいじめをテーマにした内容で中々重たいですね。
Hookでの子どもの合唱がほのぼのしていていい中和剤になってます。そのせいか雰囲気がちょっと前作の「CLASSIC」に似てます。

M-13「極東のCHAMPION feat. MSC」は曲名から想像できるように武闘派もの。
民族的なトラックの上で湘南乃風MSCがガッチリとしたマイクリレーを展開。
勢いのあるラップを乗せる湘南乃風と淡々とえげつない内容のラップを乗せるMSCのお互いの仕事ぶりはバッチリで、その2グループがHookで絡みを見せるのはもう控えめに言って最高ですね。

ここからは再びソロ曲が続く流れ。
M-14「札束」は若旦那のソロ。
ギターが印象的なトラックは青春映画を彷彿とさせる雰囲気で、若旦那のガラガラ声との相性は抜群。
若旦那の後に代表的となるスタイルが全面に出た熱いメッセージソングとなっております。

M-15「挑戦状 feat. TERASEE from INFINITY 16」はSHOCKのソロで、かつて自身が所属していたINFINITY 16からTERASEE(現TELA-C)が参加。
ガンガンなトラックの上でSHOCKがラップを乗せ、それを所々でTERASEEが援護する様がとんでもなく迫力があります。
聴いていてノックアウトされてしまうこと間違いなし。されちゃってください。

M-16「GOOD LIFE...」はHAN-KUNのソロで、M-6「旅の途中...」と同じトラックを使っています。
M-9「NO DOUBT!!」で見せていた攻撃的な部分はなりを潜め、歌をじっくり聴かせる内容。
リリックは仲間に向けたメッセージソングで、優しい雰囲気とこの上なく合っています。


次のM-17「ONE ~命の灯火~」は全員集合曲でフィナーレ的な役割。
幻想的なトラックの上での人間賛歌で、全員のメッセージ性の強いリリックはトラックの相性にバッチリで、終盤の合唱は特にグッとくるものがありますね。
〆としては十分にいい〆です。
最後にアウトロがありますけど、正直必要なかったのでは?このM-17「ONE ~命の灯火~」で終わってよかったと思います。


前作と比べるとバラエティに富んでいる内容で、湘南乃風の4人の個性が強く出た内容となっています。
それぞれのソロ曲が2曲ずつの計8曲に、湘南乃風メンバー全員集合曲が7曲。
曲数も多く聴きごたえもありますし、ソロ曲もグループ曲も外れがない出来。
本作からREGGAE色がない楽曲も出てきましたが、そのようなサウンドでも難なく順応してみる彼らの引き出しの広さはこの頃から発揮されていたのを実感しますね。
色々なタイプの曲が入っているだけに肌に合わない曲も出てくるかもしれませんが、確実にどんな方でも好きな曲が何曲かはできるはずです。
とりあえず見かけたらチェックしてみてください。


↓M-12「L.A.P ~One Love~」。
www.youtube.com