りくぼーの音楽感想倉庫

音楽CDの感想を綴っていきます

STEP II / V.A.

STEP(2)


曲目リスト


1. Never Leave You (Uh Oooh. Uh Oooh) / Lumidee
2. Rock Wit U (Awww Baby) / Ashanti
3. Amazin' / LL Cool J. intoroducting Kandice Love
4. All Night Long / Brian Mcknight feat. Nelly
5. 03'Bonnie & Clyde / Jay-Z feat. Beyonce Knowls
6. I Should Be / Dru Hill
7. My Love Is Like... Wo / Mya
8. Sick Of Being Lonely / Field Mob
9. Down 4 U / Irv Gotti feat. Ja Rule, Ashanti, Vito, Chorie Boltimore
10. Ice Cream / JS
11. Jade's The Champ / Ms Jade
12. X Gon` Give It To Ya / DMX
13. Got It All / EVE feat. Jadakiss
14. California Remix / Akia feat. K'ream
15. Alright / Allen Anthony
16. It's All Real / Pitch Black
17. The Seed (2.0) / The Roots feat. Cody ChesnuTT
18. Wonderful / India.Arie


評価: ★★★★★★★★☆☆


ユニバーサルからリリースされたHIP HOPやR&Bのヒット曲を集めたコンピレーションアルバム。
2004年2月25日発売。


「STEP」はユニバーサルミュージックが2002年12月から始めた企画コンピで、ヒットしたHIP HOPやR&Bの楽曲を集めたコンピレーションアルバムです。
本作はその第2弾で、1年3ヵ月のインターバルを経てリリースされました。
最も本作以降は「STEP III」なんてものはリリースされていないので、本作で終了した模様。
「What's Up」シリーズと内容が被っちゃうからでしょうか。


さて、内容に。


主に2003年にヒットしたHIP HOPやR&Bを集めた本作。
ヒットした曲を収録しているだけあって癖のない曲が多めです。


LumideeによるM-1Never Leave You (Uh Oooh. Uh Oooh)」でアルバムはスタート。
民族的なイントロから始まるトラックは耳に残る感じで、その上に乗るクールなLumideeの歌唱も相性はグッド。
対訳を見ると恋愛ソングで、軽くサラッと聴ける組み合わせ。スタートとしてはいいですね。

AshantiによるM-2「Rock Wit U (Awww Baby)」は爽やかなトラックで、まさに夏を象徴する楽曲と言えますね。
爽やかながらも硬派なトラックの上でのAshantiの涼し気な歌は対訳を見るとちょっとセクシャル。
余韻を残す感じのフェードアウトな終わり方も相まってもっと聴きたくなってしまいます。


LL Cool J.とKandice LoveによるM-3「Amazin'」はザラザラさとお洒落さを兼ね備えたような他にないトラック。
LL Cool J.のキザなラップとKendiceの色っぽい歌の相性はとてもよく、LL Cool J.の引き立ての上手さが光ってます。
ラップでは対訳を見ると割とギャングスタの匂いを感じるリリックもあるんですが、そこを嫌味なく聴かせられるのは流石はベテランです。

Brian McknightNellyによるM-4「All Night Long」はまたしてもシンガーとラッパーという構成。
8割がたBrianの甘い歌声が占めていますが、それだけに少しだけ挟まれるNellyのラップがいいアクセントになっています。
Nellyが歌うようなラップを操るだけあって決して浮いていないのも好印象。

Jay-ZBeyonceによるM-5「03'Bonnie & Clyde」はやっとここで歌よりもラップが主役という曲がやってきました。
Jay-Zのスムーズなラップが続く序盤~中盤、Beyonceの色っぽい歌声を堪能できる後半とどちらもきっちりした仕事ぶりで楽しめます。
Hookでの2人の絡みも聴き逃し厳禁。


Dru HillによるM-6「I Should Be」は如何にも恋愛ソングで、トラックはちょっと軽やかなバラード。
しかしその上に乗るDru Hillの歌声は中々強烈で胃にずしっときます。

MyaによるM-7「My Love Is Like... Wo」はまたしてもちょっと軽い雰囲気のセクシャルソング。
こちらは上に乗るMyaの歌もちょっと軽く、曲としては嫌味なく聴けます。
対訳を見ると本当にセクシャルなんですけどね。


Field MobによるM-8「Sick Of Being Lonely」はまったりとした雰囲気のラブソング。
Hookでの歌使いはセンスの良さが発揮されており、Field Mobの歌心もあるラップは強烈な個性がありながらも憎めなさがあって他にない感じです。

M-9「Down 4 U」はIrv Gottiによるヒット曲。
爽やかな歌Hookを交えながらJa Ruleを中心に展開されるマイクパスは聴きごたえは抜群。
無論定評があるAshantiJa Ruleの相性の良さもバッチリ発揮されていますよ。

JSによるM-10「Ice Cream」はお洒落で雨上がりの晴れ空を連想させるようなトラック。
その上にのるJSの可愛い歌唱も相性はバッチリで、Hookでの歌い方はとても耳に残りますね。
最後にR.Kellyもちょろっと顔を出します。

Ms JadeによるM-11「Jade's The Champ」は民族的な太鼓の音が印象的なトラック。
Hookでの独特な盛り上がりは唯一無二で、本作の中でも随一のインパクトがあるHookではないでしょうか。


DMXによるM-12「X Gon` Give It To Ya」はもう犬の声が入りまくりのイントロからしDMXと分かります。
勢いのあるトラックの上でのDMXはグイグイ来るラップの相性の良さは折り紙付き。
ここまでほとんど歌がメインの楽曲が続いたのでそのフラストレーションを解消するかのような流れに耳を惹かれること間違いなしです。

EVEとJadakissによるM-13「Got It All」はEVEの詰め込んだようなラップは硬派な雰囲気で、Jadakissの柔らかいラップとは対照的。
どちらもHookではいい絡みを見せてくれます。

AkiaとK'reamのM-14「California Remix」はシリアスな雰囲気と爽やかさを併せ持ったような独特なトラック。
Akiaの艶のある歌声はトラックに相性バッチリで、K'reamのラップも雰囲気によく合っています。

Allen AnthonyのM-15「Alright」は哀愁漂う雰囲気のバラードで、Hookでのバックボーカルとの絡みがいい味出してます。



Pitch BlackによるM-16「It's All Real」は初っ端からのスクラッチの嵐のイントロが掴みとしてはバッチリ。
硬派なトラックの上でのグループならではのマイクリレーは聴きごたえが十分で、スクラッチで構成されたHookもとんでもなくカッコいいです。

The RootsとCody ChesnuTTのM-17「The Seed (2.0)」は西部劇のような雰囲気のトラックの上でのBlackの隙間ないラップにぶっとばされますね。
途中でのCodyの渇いたような声の歌もいいアクセントになっていて最後まで楽しく聴かせてくれます。

最後を〆るのはIndia.ArieによるM-18「Wonderful」。
落ち着いた雰囲気のバラードで、その上にのるArieの歌は芯があって最後まで飽きさせない歌いまわし。
対訳を見るとHIP HOP系のコンピに入っているとは思えないお上品な内容。
〆として結構綺麗な感じにしてきましたね。


上にも書いたように2003年のHIP HOPやR&Bのヒット曲をコンパイルした本作。
全体としてはちょっと歌がメインの楽曲の方がちょっと多いかなという印象です。
その為全体的には非常に聴きやすく、これからこれらのジャンルに手を伸ばしてみようという方には最適かと。
ゴリゴリなHIP HOP好きには逆にそこが物足りなく感じるかもしれませんが、アルバム全体の流れもいいですしコンピアルバムとして十分な一枚だと感じます。

見かけたらチェックしてみては?


↓M-8「Sick Of Being Lonely」のPV。
www.youtube.com