曲目リスト
1. Intro
2. Wild Speed
3. Real Or Fake
4. Real Riders
5. N.O.S -New Old Stock- feat. NG HEAD
6. Another World feat. RYO the SKYWALKER
7. How We Get Down feat. BOOGIE MAN, VADER
8. 次へ
9. 行かねば feat. TRUTHFUL
10. Ride On Beat
11. 誇り高き戦士 ~Pride in the ring~
12. We Got A Power feat. PRIMAL, ARK
13. CRY feat. MINMI
14. Under The Moonlight ~at the Bord walk~
15. CLASSIC
16. KRAZY MIX mixed by BK
評価: ★★★★★★★★☆☆
日本で知らない人はいないといってもいい立ち位置の男臭さ全開のグループ、湘南乃風の1stアルバム。
2003年7月30日発売。
湘南乃風はRED RICE、若旦那、SHOCK EYE、HAN-KUN、DJ GOKIの5人で結成されたグループで、ライブ活動を行いながら2001年にインディーズレーベル「134LABEL」を立ち上げ、インディーズテープ「湘南の風」をリリース。このテープの名前をとってグループ名が「湘南乃風」になったのです。
その後も定期的にインディーズテープをリリースしていき、DJ GOKIがジャマイカに修行に行くためにグループを抜けてしまったものの、着実に知名度を上げていきました。
2003年にとうとうトイズファクトリーから本作でメジャーデビューを果たします。
ここまでの道のりはM-6「Another World」で参加しているRYO the SKYWALKERのサポートが大きかったらしく、ネットでインタビュー記事も見つけました。
Online Riddim Ryo & Syounannokaze
客演陣は見ての通りBOOGIE MANやNG HEADなど日本のREGGAE方面の方たちの名前が並んでいます。
同じ地方繋がりでMSCのPRIMALの名前もありますね。確か若旦那とRED RICEがMSCの楽曲で客演として参加している曲があったはずなんですけど、今でも交流あるんでしょうか。
さて、内容に。
「純恋歌」や「睡蓮花」の大ヒット以降、REGGAEファンやアーティストからは冷ややかな視線を浴びるようになった湘南乃風ですが、この頃が一番ジャマイカのREGGAEを意識していたといっていい頃で、REGGAEファンでも普通に聴けるのでは、と感じる一枚ですね。
湘南乃風アンチでもこの辺りの音源は普通に好きと言う人もいるのではないでしょうか?
アルバム間での同トラックの使いまわしも面白いですし(REGGAEやHIP HOPでは当たり前にやっていることですけど)、4人の声の乗せ方も粗削りながら勢いがあります。
ガラガラした声を荒い歌い方で存在感を見せるRED RICEと若旦那。低音の声で貫禄を見せるSHOCK EYE、湘南乃風の中でピカ一の実力を見せつけるHAN-KUNと、皆それぞれ自分のスタイルを生かしていますね。
メンバー全員集合曲のM-2「Wild Speed」、M-4「Real Riders」、M-15「CLASSIC」の3曲は全てお勧めできる出来栄えで、この頃から彼らの音楽的な部分は伊達では無かったのだなと実感してしまいます。
M-2「Wild Speed」はもろに暴走族もので、緊迫感のあるトラックの上で4人が猛々しくマイクを回す様が非常にパワーを感じさせる一曲です。M-1「Intro」から聴くとすごくスカッとする気分になることも付け加えておきましょう。
M-4「Real Riders」は陽気なトラックの上で4人がご機嫌にマイクを回していく男臭さ全開シット。4人全員が素晴らしい仕事ぶりですが、やはり飛びぬけているのはHAN-KUNですかな。でも本当に表題曲であるだけあって気合が入っていて聴きごたえ抜群ですよこれは。
M-15「CLASSIC」・・・これは新生活が始まるであろう今の季節に皆に聴いてほしい楽曲で、何も言うことはありません。聴く機会があったら絶対に聴いてみてほしいです。湘南乃風の魅力と言えば熱いメッセージ性もその中にあると思いますけど、この曲もそんな魅力が詰め込まれた一曲ですよ。
後はメンバー同士のデュエット曲やソロ曲で、メンバーのデュエットが聴けるアルバムは本作だけなので、是非余すところなくチェックしてもらいたいですね。
特にずば抜けているのはHAN-KUNとSHOCK EYEの2人。
この2人が荒々しい掛け合いを見せるM-3「Real Or Fake」なんて問答無用にかっこいいという声が出る仕上がり。M-6「Another World feat. RYO the SKYWALKER」もHAN-KUNの滑らかな歌声とRYO the SKYWALKERのラップが素敵な化学反応を生み出した楽曲に仕上がっています。無理だろうけどまたこの2人で曲作ってほしいなぁ~・・・。
M-9「行かねば feat. TRUTHFUL」もSHOCK EYEの渋いラップとTRUTHFULの歌が何とも言えない雰囲気を出していますし、HAN-KUNのソロ曲、M-14「Under The Moonlight ~at the Bord walk~」も激し目な曲が続いた中で良い中和剤となる曲で、勿論曲単位でもお勧めできます。
後はRED RICEとNG HEADが気だるい雰囲気で掛け合いを披露するM-5「N.O.S -New Old Stock- feat. NG HEAD」も外せないですね。
NG HEADのラップが何とも癖になります。
アルバム全体を通してみると今の湘南乃風とはちょっと雰囲気が違うので「純恋歌」などから入ったファンなどはちょっと違和感を感じるかもしれませんね。
しかしREGGAEファンの人でもREGGAEを聴いたことが無い人でも楽しめる内容なので、湘南乃風が嫌いな人でも是非一度は聴いてみてほしい作品です。
勿論最近ファンになった人なら必聴ですよ。
↓M-4「Real Riders」のPV。
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