りくぼーの音楽感想倉庫

音楽CDの感想を綴っていきます

Guess Who's Back? / 50 CENT

Guess Who's Back


曲目リスト


1. Killa Tape Intro
2. Rotten Apple
3. Skit/Drop
4. That’s What’s Up feat. G-Unit
5. U Not Like Me
6. 50 Bars
7. Life’s On The Line
8. Get Out The Club
9. Be A Gentleman
10. Fuck You
11. Too Hot feat. Nas & Nature
12. Who U Rep With feat. Nas & Bravehearts
13. Corner Bodega
14. Ghetto Qua ran
15. As The World Turns feat. U.G.K.
16. Whoo Kid Freestyle
17. Stretch Armstrong Freestyle
18. Doo Wop Freestyle


評価: ★★★★★★★☆☆☆


アメリカのNY出身のラッパー、50 CENTのミックステープ。
2002年4月16日発売。


2000年にアルバムをリリースする予定だったものの、発砲事件に巻き込まれ、自身も銃弾をくらって生死の境をさまよった50 CENT
それにより音楽業界から締め出され、ラッパーの道を絶たれようとしていました。
(銃弾が口にも当たったことにより、滑舌も悪くなりましたし)

しかしながらDr. DreEMINEMのプロデュースにより、2003年に1stアルバムを1100万枚売りさばき、一気にスターダムにのしあがって見事に復活を成し遂げたわけですが、その復活前にリリースされたのが本作です。
本作もビルボードで30位以内に入るなど、中々のセールスを記録しています。


さて、内容に。


好セールスを記録したとはいえ、フルアルバムではなくあくまでミックステープ。
以前感想記事を書いた「Bulletproof」と同様、彼のフルアルバムと比べるとやはり、トラックもラップもちょっとチープな印象を受けます。
客演もそこまで目立った活躍はしておらず、あくまで50 CENTというラッパーをアピールするために作られた1枚と言えそうです。


特に序盤はちょっと粗めのトラックの上で50がいつもながらの癖のあるラップを乗せる流れで、ちょっと単調に感じなくもありません。
M-4「That’s What’s Up feat. G-Unit」ではLLOYDとYAYOが参加していますが、あくまで脇役という立ち位置で、G-UNITのファンでもそこまで期待するほどではありません。


一気に聴きごたえが上昇するのはちょうど中盤に差し掛かるM-7「Life’s On The Line」からです。
1stアルバムで初めて聴いた時から大好きな曲ですが、本作でこの流れで聴くとますます魅力が上昇します。
淡々とラップをしていく楽曲からいきなりこんな暴れまわるような楽曲に変わる展開がたまりませんね。
G-UNIT周辺ではお馴染みのJA RULE DIS曲なので、好みは分かれるでしょうけど、個人的にはかなり好みです。
そこからは幻想的なトラックの上で50のHook作りの上手さが光るM-8「Get Out The Club」、クラシックをサンプリングしたトラックと50のラップがたまらない化学反応を起こすM-9「Be A Gentleman」、スクラッチが効果的に働くHookが絶品なM-10「Fuck You」と、もう聴いていて耳が離れなくなってしまうこと間違いなしです。


そしてNASとNATUREを客演に迎えたM-11「Too Hot」。
もうこれはスクラッチを経ての最後のバースを埋めるNASのカッコよさにノックアウトされてしまいますね。
50の癖のあるラップの中で、乾いた声でスムーズにラップを乗せていく様が見事にいいアクセントになっています。
本作の個人的な客演MVPはこの曲のNASですね。
(続くM-12「Who U Rep With feat. Nas & Bravehearts」はこれまたマイクリレーものですが、Braveheartsが勢揃いなせいかちょっと雑多な印象が否めず)


後半になってもM-13「Corner Bodega」、M-14「Ghetto Qua ran」と50ならではのHookが楽しめること請け合いな楽曲が目白押しです。
特にM-14「Ghetto Qua ran」は曲名は怖いですが、本作の中でもかなり聴きやすい楽曲になっていて、そのギャップも楽しめます。
シンガーを客演に迎えていないのに、こういう雰囲気を出せてしまうのは50の武器ですね。

最後のフリースタイル3曲は本当に自分たちでやりたいようにやった感じですが、50のファンなら嬉しい内容でしょうね。
個人的にはM-18「Doo Wop Freestyle」はイマイチ、他の2曲はまあまあでしょうか。


オリジナルアルバムよりはちょっといびつな部分もありますし、たらればを挙げれば出てくるんですけど、好セールスを挙げたのも納得で、個人的には50のオリジナルアルバムにもひけを取らない良作ミックステープだと感じます。
50に興味のある方なら是非買ってみては。
最もこれから50を聴いてみようという方はやはり本作ではなく1stアルバムをまず聴いてみることをオススメしますが・・・というか本作と1stアルバムを合わせて手に入れるのが一番いいかもしれません。
1stアルバムを聴いて50の世界に入ったら、本作でさらに深いところまで行ってしまってください!


↓M-10「Fuck You」のPV。
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RIDE ON WEST / V.A.

RIDE ON WEST (Japan Version)


曲目リスト


1. I.n.t.r.o. / GIPPER
2. Wake Up! / clef feat. TERRY, BUZZ
3. To Da Max Funky!! / Ticky“D”Tac feat. Challi
4. Mr.Shakes / GIPPER+S55 a.k.a SPOCK+YORK
5. Night High / Mr.Low-D
6. Young Emotion / YOZE + enmaku
7. Drunksta / OUT WITS
8. Concrete Anthem / RAIDER, FRENZY, L-B, REO-G
9. Dont Stop Smoke Way / SMOKE
10. AJISAI / STYLISTIC MAFIA(HYENA&65 SYNDICATE)
11. 大都会“street water” / 大地
12. CRECIMIENTO / D-ON feat.LA-BIA
13. Club Hello-Inn / Shiva Dogg feat.DESTINO
14. 西吹く風 / NESCO feat.KAORU


評価: ★★★★★★★☆☆☆


TSUTAYA限定でリリースされた、日本の西海岸系サウンドの楽曲を集めたコンピレーションアルバム。
2007年10月24日発売。


2000年にDS455が1stアルバムをリリースして以降、日本ではほとんど認知されていなかった西海岸系のラップが急速に広がりを見せました。

そんな中に神奈川にひょっこり現れたのがNORA CREWで、2003年から自分達の作品をリリースすると同時に、仲間たちのコンピレーションアルバムにも力を入れていました。
そのコンピレーションアルバムの1枚ですね。


さて、内容に。


基本的に内容はクラブなどで流せそうなチューンがメインで、頭を振りながら、腰で感じる音楽になっています。

GIPPERによる短いイントロのM-1I.n.t.r.o.」から、M-4「Mr.Shakes」までの流れは捨て曲などありません。
clefの素敵な歌声のハーモニーと、BUZZとTERRYの男臭いラップの妙だけでもかなり楽しめるM-2「Wake Up!」、1度聴いたら忘れられないコミカルなトラックの上でTACとChalliか弾むようなラップで楽しませてくれるM-3「To Da Max Funky!!」、キャラが全く違う3人がマイクを回すM-4「Mr.Shakes」と、純粋に楽しめる楽曲が目白押しです。
M-4「Mr.Shakes」は最初聴いたときはHookがちょっとと思いましたが、何回も聴くと癖になります。


そんな序盤を駆け抜けて中盤の方でずば抜けて気分をブチあげるのがYOZEとenmakuによるM-6「Young Emotion」。
enmakuの聴きごたえのあるラップと、FUEKISS!!によるトラックも文句なしですが、何よりもエンジンを全開にして飛ばすYOZEのラップがすごいです!
YOZEのラップがここまで前面に立つ曲なんて今まであったか!と思ってしまいますね。

そしてもう一曲名曲と言えるのが大地によるM-11「大都会“street water”」。
怪しくて煙たいトラックの上で最初から最後まで飽きることなく聴かせる大地のラップが非常に聴きごたえ抜群で、聴きいってしまうこと間違いなしです。


いただ、M-1のイントロを除くこの5曲は抜群なものの、それ以外はまあ普通という印象です(あえていうならM-12「CRECIMIENTO」のD-ON、LA-BIAはちょっと気になりました)。
M-5「Night High」のMr.Low-D、M-10「AJISAI」のSTYLISTIC MAFIA、M-14「西吹く風」のNESCOなどは別の作品を聴いたときはカッコいいと思えましたけど、本作ではあれ?という印象ですね。

2007年当時のEIGHT TRACKメンバーによるM-8「Concrete Anthem」は、前後の曲や収録アルバムが変わるだけでこんなにも印象が変わるのかと思いました。
EIGHT TRACKの1stアルバムだと普通にカッコよくて気持ちいい楽曲に聴こえるんですけど、本作ではちょっと浮いて聴こえます。


と、たらればをあげれば出てくるんですけど、上に挙げた名曲5曲を聴くだけでも十分に聴く価値はあると思います。
中古では結構出回っていると思うので、見かけたらチェックしてみてください。


↓M-8「Concrete Anthem」。
www.youtube.com

100% REGGAE 2 / V.A.

100% Reggae, Vol. 2


曲目リスト


1. Dedicated To The One I Love / Bitty McLean
2. Oh Carolina / Shaggy
3. Sweets For My Sweet / C J Lewis
4. I Can See Clearly Now / Jimmy Cliff
5. Housecall / Shabba Ranks feat. Maxi Priest
6. Keep On Moving / Bob Marley and The Wailers
7. Dub Be Good To Me / Beats International
8. Oh Carol! / General Saint feat. Don Campbell
9. You Can Get It If You Really Want / Desmond Dekker
10. Double Barrel / Dave & Ansell Collins
11. Silly Games / Janet Kay
12. Gal Wine / Chaka Demus & Pliers
13. Dancing On The Floor / Third World
14. Coming / Schwarzkopf
15. The Prine / Madness
16. Return Of Django / Upsetters, The
17. Red Red Wine / Tony Tribe
18. Message To You Rudy, A / Specials, The feat. Rico
19. Girlie Girlie / Sophia George
20. The Tide Is High / Blondie
21. I Want To Wake Up With You / Boris Gardiner
22. Deeper Than Deep / Aswad


評価: ★★★★★★★★★☆


90年代までのREGGAEのヒット曲を集めたコンピレーションアルバム。
1994年4月13日発売。


80年代後半に入ってからジャマイカのみならず世界規模で認知を広げつつあったREGGAE。
チャートにREGGAEが入ることも珍しくなくなっていきました。

そんなREGGAEの有名曲を集めたコンピレーションアルバム「100% REGGAE」の第2弾が本作です。
前作からわずか半年ちょっとでリリースされました。

前作がそれなりにヒットしたのを受けて、早いうちに第2弾を出そうとしたのでしょうか。


さて、内容に。


基本的には前作と全く同じような構成です。
楽曲は22曲収録とボリュームたっぷりですし、そんなゴリッゴリとしたREGGAE楽曲はほとんど無く、REGGAEに興味が余りない人でも違和感無く聴けるような楽曲がほとんどを占めています。
完全に前作の延長戦上という感じで、前作が気に入った方なら間違いなく気に入ると思います。
アップなパーティーチューンとスローな心地よいチューンがバランスよく配置されており、最初から最後まで楽しめます。


Bitty McLeanのM-1Dedicated To The One I Love」のスタートは、前作の「Loverman」からの流れよりは劣りますが、それでも十分にいいスタートです。
そこからM-2「Oh Carolina」を始めとする明るいパーティーチューンが続く流れもいいですね。
どのDeeJayもスムーズに歌をリディムに乗せていて、聴きやすさと聴きごたえが両立されています。
歌と心地よさに比重を置いたM-4「I Can See Clearly Now」も聴いていて楽しい気分になるのは言うまでもなく。

M-6「Keep On Moving」はREGGAEに詳しくない人でも名前を知っている、Bob Marley and The Wailersですが、しっかりとした純度100%のREGGAEでありつつも、REGGAEファンでなくてもすんなり聴けるようなサウンドになっているのは流石です。


そこからもM-7「Dub Be Good To Me」、M-9「You Can Get It If You Really Want」、M-11「Silly Games」などといった女性DeeJayの歌声が冴え渡るナンバーがいいアクセントになっています。
そこから男女で楽しく歌を掛け合うM-12「Gal Wine」への流れも聴いていて楽しいです。


M-16「Return Of Django」はインストですが、それでも十分過ぎるくらいの聴きごたえ。むしろ他の歌入りの楽曲にも何ら負けていないです。
このようなコンピレーションアルバムでインストを入れるのは珍しいと思いますが、これは選曲した方には拍手を送りたいですね。

後半は1曲の基準の4分どころか3分も切っている曲が多めです。
ですが1曲がしっかりとしているので、全く物足りなさを感じさせない流れになっています。


前作と同様、全体を通して本当に聴きごたえがある内容ですね。
前作をまだ聴いていない方は是非こちらも合わせて手に入れることをオススメしますね。
REGGAEに興味がない方でも、REGGAEファンでも楽しめること間違いなしです。


今年の夏も終わりに近づきつつあり、お盆休みにこれから入る方も大勢いらっしゃると思いますが、車や電車などでの移動には是非本作を聴きながらはいかがでしょうか?
暑い夏の移動にはいいお供になること、間違いありません。


↓M-20「The Tide Is High」のPV。
www.youtube.com

NEECH WITH FIZZ / NEECH

NEECH WITH FIZZ


曲目リスト


1. NEECH WIZ FIZZ
2. BAYFUNKALIPS
3. TANGORAY feat.U-LaLa, GIPPER
4. BOMB NUMBER
5. PEACE FOOL DAY
6. OKINAWAⅡ-SKIT-
7. VERSE FREE feat. HYENA, TICKY"D"TAC
8. IN DA HOUSE feat. 詩音
9. KNOKING YOUR HEAD feat. YOZE & TRIPPEN(ⅡDOGG)
10. EVERYDAY THING feat. BIG RON, RICHEE(GHETTO INC)
11. BREAK-A-WAY feat. DESTINO, ARK(h.g.p)
12. RELAX YA MIND feat. JUN
13. VISUALISE -REMIX- feat. NORA


評価: ★★★★★★★★☆☆


神奈川県を拠点とするラッパー、NEECHの1stアルバム。
2005年8月10日発売。


NEECHは2000年から2011年まで活動していた川崎・新丸子を拠点とするラップグループであるNORAのメンバーの1人です。
NORAの1stアルバムから参加しており、その後もNORAの作品やコンピレーションアルバムの参加などを行い、リスナーにアピールしていきました。


2004年あたりから同じくNORAのメンバーであったGIPPERが客演仕事などが多くなった(というかこの頃から人気曲であるBENNIE Kとのコラボ曲がリリースされていった)こともあり、冬に1stシングルと1stアルバムをリリースしてソロデビュー。

その翌年にNORAから2番目に早くソロデビューを果たしたのがNEECHです。


さて、内容に。


NEECHの特徴は、のんびりとした気の抜けたようなラップ。
個性派揃いのNORAの中でもしっかりとキャラ立ちしていて、いいアクセントになっていましたね。

そのようなNEECHのラップを最初から最後まで聴かせる本作。果たしてどうか。


聴いてみた感想としては、1stアルバムとしては珍しく、夏、夏、夏。
そんな雰囲気です。
いくら夏の真っ盛りにリリースされた作品とはいえ、ミュージシャンの1stアルバムでここまで分かりやすいのは珍しいですね。

しかしながら最後まで飽きることなく聴かせてくれる1枚になっていますよ。


本作はほぼ全てのトラックをNORAのトラックメイカーであったFUEKISS!!が手掛けているのですが、このトラックが非常に聴いてて気持ちよくて、尚且つ楽しめる内容。
そしてその上に乗っかるNEECHののんびりなラップもしっかりとサポート。
同じグループのメンバーのソロデビュー作というだけあってかなり気合いを入れたのが伝わってきます。
ちょっと冷たい雰囲気のトラックとNEECHのラップが癖になるM-2「BAYFUNKALIPS」、ちょっと疾走感があるトラックの上でNEECHがノリのいいHookを披露するM-4「BOMB NUMBER」なんかはお互いの良さを見せつけた良曲になっていますね。


客演陣もNORA周辺やh.g.p、BIG RON&RICHEE兄弟など、新鮮味はないものの、安定したメンバーを迎えていて、いい仕事ぶりを見せてくれます。

序盤のM-3「TANGORAY feat.U-LaLa, GIPPER」も聴くだけで頭を振りたくなってしまうような気持ちがいいパーティーチューンですが、M-6「OKINAWAⅡ-SKIT-」を経ての(しかし西海岸系サウンドのラッパーって何でこう変な喋りだけで流れをブチ切るようなスキットを入れたがる傾向があるんでしょう?)中盤からは本当に客演の好演が光る展開です。
NEECH+客演2人の3MCともベストパフォーマンスを披露するM-7「VERSE FREE feat. HYENA, TICKY"D"TAC」、M-9「KNOKING YOUR HEAD feat. YOZE & TRIPPEN(ⅡDOGG)」に、詩音の歌声が余り好きではない僕でも楽しく聴けたクラブチューンのM-8「IN DA HOUSE feat. 詩音」、気持ちのいいサウンドの上で全部英詩で心地よさ100%のラップと歌を届けるM-10「EVERYDAY THING feat. BIG RON, RICHEE(GHETTO INC)」と、もう降参!と言いたくなる良曲が続きます。


そして最後にドカンとくるのが、M-12「RELAX YA MIND feat. JUN」にM-13「VISUALISE -REMIX- feat. NORA」です。

前者は切なげなトラックの上にNEECHが気だるいラップを乗せ、HookではJUNが素敵な歌声で華を添える珠玉の一曲。本作でも比較的人気があるのも頷けます。

後者はNORAの1stアルバムに収録されていたNEECHのソロ曲「Visualize」の新録バージョン。
原曲よりもトラックの気持ちよさが倍増しており、オール英詩だったのが日本語の詩に書き直されています。
個人的には原曲よりこっちですね!
Hookのカッコよさも原曲より上がってますよ!


と、とても良いアルバムではありますが、心残りをあげるとすれば、DJ RYUUKIがトラックを手掛けたM-11「BREAK-A-WAY feat. DESTINO, ARK(h.g.p)」がイマイチな出来なことでしょうか。
DJ RYUUKIのトラック自体は悪くないですけど、NEECHのラップとの相性は微妙ですし、DESTINOとARKのラップもちょっとパッとしないですね。
ちなみに、KG-Kがトラックを手掛けたM-5「PEACE FOOL DAY」は(本作でFUEKISS!!がトラックを手掛けていないのはこの2曲のみ)、トラック自体はいいのですが、NEECHとのラップの相性は微妙です。


NEECHのラップはそもそもちょっと癖があるので好みは分かれると思います。
なのでちょっと試聴してから手に入れるのがオススメですかね。
NEECHのラップが好きな僕にとっては本当に楽しめた1枚なので、興味が湧いた方には是非ともオススメします。


↓M-9「KNOKING YOUR HEAD feat. YOZE & TRIPPEN(ⅡDOGG)」。
www.youtube.com

Lose Yourself / EMINEM

ルーズ・ユアセルフ


曲目リスト


1. Lose Yourself
2. Lose Yourself (instrumental)
3. Renegade feat. Jay-Z


評価: ★★★★★★★★★☆


アメリカの白人ラッパー、EMINEMの12thシングル。
2003年04月23日発売。(アメリカでは2002年に発売。)


1997年のデビュー以降、コンスタントにアルバムやシングルをリリースし、客演での楽曲参加も積極的に行ったEMINEM
作品は全て好セールスを記録し、まさにアメリカを代表するラッパーの1人になりました。

そして、2002年には自身の自伝的映画である「8 Mile」を公開。
その映画の主題歌として使用されたのがこのシングルのM-1Lose Yourself」。
映画が話題作になったこともあり、本作もリリース後すぐに話題絶頂な1枚に。

様々な国でチャート1位を記録し、賞も総なめの勢いで獲得。
HIP HOPファンのみならず、音楽ファン全体に楽曲をしらしめ、EMINEMの代表曲になりましたね。


さて、内容に。


M-1Lose Yourself」は、上にも書いたように、EMINEMの曲の中では間違いなく一番有名な曲でしょうね。
シリアスな雰囲気のイントロから一気にハードな雰囲気にかけ上がるトラック、その上に乗り、バースでは力を貯めながら淡々とラップするも、Hookで一気に力を爆発させるようなEMINEMのラップ。
見事に化学反応を起こした、奇跡の一曲と言っていい内容になっています。

リリックの内容も、英語が理解できればもっともっと凄さが分かるのでしょうけど、対訳を通してでも凄さはバシッと伝わってきます。
対訳付きの動画を貼るので、リリック、トラック、ラップの凄まじさを感じてください。


M-2「Lose Yourself (instrumental)」はそんなM-1Lose Yourself」のインスト。
Jeff Bassのトラックだけでも凄さが伝わります。
このインストだけを目当てにしてもいいくらいですね。


M-3「Renegade feat. Jay-Z」はJay-Zとのコラボ曲で、元々はJay-Z feat. EMINEM名義だったのを改めて収録しています。
オーソドックスなラップのJay-Zと、暴れまわるラップを操るEMINEMのマイクパスが楽しめる佳曲です。


全体的には、1枚のシングルとしても聴きごたえが抜群な1枚で、世界的に大ヒットを記録したのも本当に納得できる1枚になっています。
M-1Lose Yourself」とM-3「Renegade feat. Jay-Z」は様々なCDで収録されていますが、
M-2のインストだけでも十分に聴く価値があるので、見かけた方には是非ともオススメします。
EMINEMをこれから聴いてみようという方でも入りやすいと思います。


M-1Lose Yourself」。
www.youtube.com

Don’t say “lazy” / 桜高軽音部

Don’t say“lazy”(初回限定盤)


曲目リスト


1. Don’t say “lazy”
2. Sweet Bitter Beauty Song
3. Don’t say “lazy” (Instrumental)
4. Sweet Bitter Beauty Song (Instrumental)


評価: ★★★★★★★☆☆☆


TVアニメ「けいおん!」の作中グループである桜高軽音部(放課後ティータイム)の2ndシングル。
2009年4月22日発売。


京アニ火災、日に日に死者数が増えていってますね・・・改めてご冥福をお祈り致します。

前々回の記事では最初のOPのシングルの記事を書いたので、今回は最初のEDのシングルをご紹介。


前々回の記事で「けいおん!」については書いたので、早速内容に。


唯役であった豊崎さんがメインボーカルを務めたOPとは違い、EDのメインボーカルを務めるのは、澪役である日笠陽子さん。
劇中では軽音部のアホの子担当である唯、クール担当である澪。
それぞれ全く色が違うキャラなので、雰囲気はどう変わるのかは誰でも期待してしまうところ。


その変化としては、まあ良くも悪くも予想通り。
OPと比べて、クールでハードなサウンドになっています。


M-1Don’t say “lazy”」は日笠さんの大人っぽさと若々しさが同居したような歌声が荒々しいサウンドに乗る楽曲。
感想の演奏の歪み具合が何とも癖になりそうな迫力を放つ聴き所。
歌的にもこれだけ迫力のあるサウンドの上で芯のある歌を魅せる力量は流石と言わざるをえないですね。


M-2「Sweet Bitter Beauty Song」は、M-1Don’t say “lazy”」と比べてちょっとキャピキャピな雰囲気。
無論ハードで迫力のあるサウンドですが、その上にコーラスで甘い歌声が乗る部分もあるのが面白いです。
難なく歌いこなす日笠さんの力量に感服するのは当然として。


M-3「Don’t say “lazy” (Instrumental)」、M-4「Sweet Bitter Beauty Song (Instrumental)」はそれぞれのインスト。

サウンド面でも全く手抜きされていないのがこれ以上なく伝わるインストです。
本当にこのインスト目当てでも手に入れる価値はありますよ。


全体的に見ると、前作と同じく、本当に音楽としての質も文句なしで、アニメファンでなくても聴いてみてほしい内容になっています。

ただ・・あえて言うなら個人的には前作(OP)の「Cagayake! GIRLS」の方が好きですね。
ちょっとこっちはいかにもハードなロック、という感じで、比べると没個性的な感はちょっと否めないかも。

ただそれでも全然聴いて損はない1枚。
まだ聴いていない方はどうぞ!


M-1Don’t say “lazy”」。
www.youtube.com

Good Feeling / FLO RIDA

Good Feeling Ep


曲目リスト


1. Good Feeling
2. Wild Ones feat. Sia
3. Club Can't Handle Me feat. David Guetta
4. Turn Around (5, 4, 3, 2, 1)
5. Who Dat Girl feat. Akon
6. Low feat. T-Pain
7. Good Feeling (Carl Tricks remix)
8. Good Feeling (Jaywalker remix)


評価: ★★★★★★☆☆☆☆


アメリカのフロリダ出身のラッパー、FLO RIDAのオーストラリア限定でリリースされたEP。
2012年4月6日発売。


2007年に「Low feat. T-Pain」(M-6)をヒットさせ、そこからも続々と世界規模でヒット曲を連発。
2000年代後半から2010年代前半を代表するラッパーの1人になったFLO RIDA。

どんどん世界的にもツアーの範囲を広げていったわけですが、本作はオーストラリア、ニュージーランドにて、プロモーションとしてリリースされたEPです。


では内容に。


曲目リストを見てもらうと分かるように、リリース時点でのFLO RIDAのヒット曲をコンパイルした1枚となっています。
表題曲であるM-1Good Feeling」も、2011年にシングルとしてリリースされているので、純粋な新曲はありません。
一応最後の同曲のRemix2曲が新曲ととらえられなくもありませんが、微妙ですね。


こうして改めてヒット曲を聴いてみると、やはりHIP HOPファンだけではなく、幅広い層に受け入れられそうな曲が詰まってるなあという印象です。
とにかく聴きやすさ重視ですね。


何よりもHookがインパクトがあります。
最初の大ヒット曲であるM-6「Low feat. T-Pain」もHookのT-Painの強烈さでヒットした部分がかなり大きいですしね。

全体的に聴きやすい流れるようなトラックの上で客演陣の歌とFLO RIDAの透き通るようなラップが響く、晴れた日のドライブのBGMなどには活躍してくれそうな1枚です。


ただちょっと客演陣の印象が強く、肝心のFLO RIDAのラップは脇役に回っている感が否めないのも事実。
そもそもFLO RIDAのラップは個性がそんなに強くないので、客演を呼ぶと影に隠れがちなんですよね。
最も、様々なミュージシャンとコラボしやすいという利点があるのも事実ですが。
FLO RIDAのラップを純粋に楽しみたい方にはちょっと物足りないでしょうね。
最後のRemix2曲もこれ目当てで買うほどの出来ではないですし。


上にも書いたように新曲もRemix以外にはないですし、そんなに強くはオススメしません。

ただ、FLO RIDAのヒット曲をちょっとコンパクトに聴いてみたい!という目的なら、チェックして損はしないと思います。
これからFLO RIDAを聴いてみようって方で興味のある方はどうぞ。


↓M-6「Low feat. T-Pain」のPV。
www.youtube.com