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Sanctuary / Mr.Low-D

Sanctuary


曲目リスト


1. Intro~Bounce with Low-D~
2. DANCEHALL PARTY feat. DJ LAW
3. Play Back The Radio ~おつかれSUNDAY~ feat. York、宏美
4. 4Da Next
5. Back Love feat. 詩音
6. Too Tight
7. Sanctuary ~Remix~


評価: ★★★★★★★★☆☆


茨城県水戸市出身のラッパー、Mr.Low-Dの1stミニアルバム。
2007年10月24日発売。


Mr.Low-Dは1998年から音楽活動を開始。
ラップユニットの5X-LARGEのリーダー、ミクスチャーバンドのBWHのメインボーカルとしての活動を経て、Mr.Low-Dを名乗るように。
彼のキャリアに動きが出たのは2006年のことで、アメリカのアジア系ラッパーであるXL MIDDLETONの作品の客演として抜擢。
それ以降もYU.KI.KOやDESTINO等の作品に客演として参加し、存在をアピールしていきました。
2007年、とうとうデビュー作となる本作をリリース。
M-5「Back Love feat. 詩音」が人気曲となり、Low-Dの代表曲となりましたね。


では、内容に。


Low-Dの特徴は癖のない声とスムーズなラップ。HIP HOPを普段聴かない方でも抵抗なく聴けるのでは。


パフパフしたイントロから始まるM-1Intro~Bounce with Low-D~」から早速Low-Dのラップが聴けます。
銃のSEと共に始まるLow-Dのラップの入り方が非常にカッコよく、ここから掴みはガッチリですね。

続くM-2「DANCEHALL PARTY feat. DJ LAW」はこの手のサウンドではお馴染みのクルージングチューンで、DJ LAWのトークボックスとLow-Dのラップの絡みが絶品。
聴いていて首を振りたくなること間違いなしです。


M-3「Play Back The Radio ~おつかれSUNDAY~ feat. York、宏美」は前の2曲とは打って変わって気怠い雰囲気のレイドバックチューン。
Yorkと宏美の2人のシンガーが客演しています。
こういう2人のシンガーを迎えた曲ってくどくなってしまいがちですけど、この曲では3人ともトラックの雰囲気に合っていることもあって抜群な相性を見せてくれます。

M-4「4Da Next」はしっとりとした雰囲気のトラックの上で未来への希望を綴った熱さを感じる楽曲。
軽々としたスムーズなラップながら熱さを感じさせる手腕は流石の一言です。


M-5「Back Love feat. 詩音」は上にも書いた通り人気曲で、恐らくLow-Dの曲の中で一番有名な曲でしょうね。
先立たれてしまった恋人に対する恋愛ソングで、詩音もちょっとだけ女性目線な歌で応戦しています。
これは切なさがあるトラックとLow-Dの気持ちの籠るラップ、詩音の寂しげな歌、それぞれの相性と全てにおいて文句のつけようがない楽曲で、狙うところを狙いに行ってバッチリ命中させた感じです。
人気曲なのも大いに頷けます。


M-6「Too Tight」は自分の経験を基にしたメッセージソング。
包み込むようなトラックとLow-Dのラップの相性が抜群です。

M-7「Sanctuary ~Remix~」は作曲にBWHとクレジットされており、正確には分かりませんがBWH時代の曲なのでしょうか。
ミクスチャーバンドだけあってギュンギュンとしたROCKサウンドで、Low-Dも気合を入れてラップしているのが伝わってきます。


イントロを含めて全7曲というタイトな作品ですが、クラブチューンや恋愛ソング、しっとりとした楽曲などバラエティに富んだ内容で、最初から最後まで楽しんで聴けます。
バラエティに富んだトラックなのにどの曲でもしっかり乗りこなすLow-Dのスキルの高さも存分に発揮されており、デビュー作としては十分な内容です。
どんな人にもオススメできる作品なので、見かけたら是非どうぞ。


↓M-5「Back Love feat. 詩音」。
www.youtube.com