りくぼーの音楽感想倉庫

音楽CDの感想を綴っていきます

Paperwork / T.I.

PAPERWORK


曲目リスト


1. King
2. G' Shit feat. Watch the Duck, Young Jeezy
3. About the Money feat. Young Thug
4. New National Anthem feat. Skylar Grey
5. Oh Yeah feat. Pharrell Williams
6. Private Show feat. Chris Brown
7. No Mediocre feat. Iggy Azalea
8. Jet Fuel feat. Boosie Badazz
9. Paperwork feat. Pharrell Williams
10. Stay feat. Victoria Monet
11. About My Issue feat. Nipsey Hussle, Victoria Monet
12. At Ya' Own Risk feat. Usher
13. On Doe, On Phil feat. Trae tha Truth
14. Light Em Up (RIP Doe B) feat. Watch the Duck, Pharrell Williams
15. Let Your Heart Go (Break My Soul) feat. The-Dream
16. Sugar Cane
17. I Don't Know
18. You Can Tell How I Walk feat. Rick Ross
19. Turn It


評価: ★★★★★★★★☆☆


最近全然はてなに来てませんでした。すみません。お久しぶりです。
最近仕事が残業続きな上に失敗続きでため息ばかりついてます。
とりあえず最近聴いていたアルバムの感想を1つ。


アメリカのジョージア州アトランタ出身のラッパー、T.I.の9thアルバム。
2014年10月21日発売。


2012年に8thアルバムである前作をリリースした後に10年間在籍したレーベルのAtlantic Recordsとの契約を終了し、コロンビアレコードへ移籍したT.I。
その移籍第1弾としてリリースされたのが本作です。
T.I.曰く「俺のリリースしたアルバムで最もバラエティに富んでいて、かつ商業的に最も成功したのは6thアルバムの「Paper Trail」。その続編のようなアルバムを作りたい」ということで本作は「PaperWork」というタイトルになりました。
元々は違うタイトルでのリリースを発表していましたが、後にタイトルを変更してこの名前になりました。
Exective Producerは以前から交流があり、レーベル移籍にもかなり大きな働きをしたPharrell Williams
T.I.のキャリア史上初めての外部からExective Producerを迎えたアルバムとなります。


では、内容に。


上にも書いたように6thアルバムの続編として製作された本作。
当然ながらバラエティに富んだ内容で、客演の人数は14人。
本当にお祭りのような内容になっています。
6thアルバムは聴いていないのでそれと比較しての感想はかけないのでご了承を。


M-1King」は、序盤では唯一の客演なしの単独曲。
語りから入るイントロから壮大なトラックの上でどっしりとした乗りこなしを披露。
リリックの内容は曲名からも想像できるようにビッグマウスもの。


ここからはしばらく客演を迎えた内容です。
M-2「G' Shit feat. Watch the Duck, Young Jeezy」からM-5「Oh Yeah feat. Pharrell Williams」まではリリックの内容は物騒な内容で中々ハード。
M-2「G' Shit feat. Watch the Duck, Young Jeezy」は聴いているだけで首を振りたくなること請け合いのノリのいいトラック。
その上でのHookでのWatchの歌とバースでのT.I.とJazzyのタイトなラップの対比で聴きごたえがあります。

M-3「About the Money feat. Young Thug」からM-5「Oh Yeah feat. Pharrell Williams」はHookに歌もあってキャッチ―な雰囲気ですが、それだけに対訳を見るとギャップに驚かされますね。
3曲とも歌とラップの絡みが秀逸で、特にM-4「New National Anthem feat. Skylar Grey」はHookでSkylarとT.I.のラップが絡む様が非常にカッコいいです。


M-6「Private Show feat. Chris Brown」はそれまでの物騒な内容からは離れ、ベッドの上でのあんなことやこんなことについての内容。
客演のChris Brownの色気がある歌唱が雰囲気と抜群の相性で、かなり聴かせてくれます。
続くM-7「No Mediocre feat. Iggy Azalea」は又しても下系な内容なんですが、男の立場でラップするT.I.、女の立場でラップするIggyの対比が面白いです。


M-8「Jet Fuel feat. Boosie Badazz」はインパクトのあるトラックの上でのラップが聴きごたえ抜群で、本作の中でもかなりインパクトが強い曲。
聴いていて首を振りたくなること請け合い。

表題曲のM-9「Paperwork feat. Pharrell Williams」は落ち着いた雰囲気ながらもHookでは雰囲気が変化するトラックが面白いですね。
随所で入るPharrelの歌もいいアクセント。


M-10「Stay feat. Victoria Monet」、M-11「About My Issue feat. Nipsey Hussle, Victoria Monet」はよくあるラッパーとシンガーの曲ですが、Victoriaの凄まじい歌唱力に圧倒されます。
T.I.のラップも癖がなくスッと入ってきます。


M-12「At Ya' Own Risk feat. Usher」では再びちょっと重たい雰囲気で、HookでのUsherの歌がシリアスな雰囲気を増しています。
次のM-13「On Doe, On Phil feat. Trae tha Truth」も重たい雰囲気で、Trae tha Truthの冷静で淡々としたラップがいいアクセント。

M-14「Light Em Up (RIP Doe B) feat. Watch the Duck, Pharrell Williams」は曲名にRIPと入っているように、亡くなってしまった後輩への追悼ソング。
しんみりした雰囲気ながらもインパクトのあるトラックがすごいですね。Watchの歌がいいアクセントになっています。


M-15「Let Your Heart Go (Break My Soul) feat. The-Dream」はちょっと神聖な雰囲気で、The-Dreamの歌もその雰囲気を増大させています。
そのトラックの上でのたたみかけるようなT.I.のラップも中々のもの。


ここからはボーナストラック。
まずはT.I.の独り舞台であるM-16「Sugar Cane」、M-17「I Don't Know」が続きます。
前者は近未来的なトラック、後者はけだるい雰囲気のトラックですがどちらも流石ののりこなしを披露。
T.I.のラップの魅力を十分堪能できます。決して客演頼りではないのです。


M-18「You Can Tell How I Walk feat. Rick Ross」はシリアスな雰囲気での2人のラップが聴きごたえあり、聴いていてゾクゾクしてしまいます。

M-19「Turn It」は国内版のみのボーナストラック。緊迫した雰囲気のトラックの上でのT.I.の臨場感あるラップが聴きごたえ抜群。
本作では一番T.I.のラップが暴れている楽曲ではないでしょうか。
この曲目当てに国内版を買っても絶対に損はしないです。


19曲で70分以上というボリュームですが、とにかくアルバム全体がバラエティに富んでいるため最後まで聴き飽きることはありません。
ここまで最初から最後まで色々な雰囲気で楽しませてくれるアルバムも久々です。

最もボリュームがボリュームである上にバラエティに富んでいるため雑多な印象も否めないのは事実で、T.I.のオリジナルアルバムというよりはT.I.主導のコンピレーションアルバムを聴いているような印象を受けます。
そのためT.I.のラップを聴きたいというリスナーにはちょっと物足りなさを感じてしまうかも。

でも本当に聴いていて楽しいアルバムですよ!
見かけたら是非チェックを。


M-1King」のPV。
www.youtube.com