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Hoy, Ayer And Forever / Akwid

Hoy, Ayer and Forever [Explicit]


曲目リスト


1. Se Habla Espanol
2. West Coast Corrido feat. Seven & Murieta
3. Siempre feat. Rain
4. Confesando Un Sentimiento feat. Seven
5. Ya Estuvo feat. Dyablo
6. Ver Los Mismo feat. Big Capone
7. Falso feat. Lil Bandit, Silencer, Seven
8. No Te Metas feat. Mr.Sancho, Silencer, OG Playboy, Royal T
9. Presumido feat. Mr.Sancho, Seven
10. Gran Ruido feat. OG Playboy
11. El Catrin
12. Tercera Persona
13. Anoche feat. Mr.Sancho, Silencer, OG Playboy, Royal T


評価: ★★★★★★★★☆☆


メキシコで結成されたラップグループ、Akwidのコンパイルアルバム。
2004年3月9日発売。


2003年にリリースした2ndアルバムがダブルプラチナムを獲得したAkwid。
スパニッシュラップのキングとしての名前も獲得するという快挙になりました。

本作はそんなAkwidの2004年にリリースした新曲と既発曲のremixで構成されたコンパイルアルバムです。


さて、内容に。


Akwidの特徴はFranciscoとSergioの息の合った掛け合いラップ。
ガラガラ声のラップとオーソドックスな安定感あるラップという組み合わせですが、(どっちがどっちなのかはわからないので、わかる方コメントお願いします)血のつながった兄弟というだけあってお互いの引き立て方を知っているのが音源からよく伝わります。
ちなみに本作はRemixも多いのですが、Akwidの作品は本作が初めてなので原曲と比較してのコメントはできないのはご容赦を。


M-1Se Habla Espanol」はピアノとガッツリした声が印象的で1分ちょっとのイントロ的な役割ですが初っ端から掴みはガッチリ。

M-2「West Coast Corrido」はパフパフした音使いの陽気なトラックですが、その上に乗っかるラップがザラザラした耳障りで相性は抜群。
陽気なホーンの使い方が中毒性が凄くて何回か聴き返したくなりますね。


M-3「Siempre feat. Rain」はそれまでの男臭い雰囲気から一転、Rainの歌で楽曲はスタート。
Akwidのラップも気合が入っていますがRainの芯の太い歌がHookで華を添え、アルバム全体でもいいアクセントになっています。

M-4「Confesando Un Sentimiento feat. Seven」はちょっと民族的なトラックの上でのラップ合戦。
ラップはゴリゴリしてるんですがトークボックスのHookがいい感じの箸休めになっていて曲の作りの上手さを実感します。

M-5「Ya Estuvo feat. Dyablo」は曲を聴いた感じだとDyabloの独り舞台っぽいです。ホーンが利いた陽気なトラックの上でDyabloが最後まで飽きの来ないラップを聴かせてくれます。


続くM-6「Ver Los Mismo feat. Big Capone」はAkwidの2人がゴキゲンなラップを乗せる横で冷静なラップを乗せるBig Caponeがいいアクセント。
M-7「Falso feat. Lil Bandit, Silencer, Seven」は計4組のマイクリレーで、トラックは他の曲に比べると落ち着いていますがその分ラップの方をガッチリ堪能できます。
全員キレキレの仕事ぶりなのは言うまでもなく。
M-8「No Te Metas feat. Mr.Sancho, Silencer, OG Playboy, Royal T」も同じくマイクリレーものですが、こちらはちょっとトラックの主張も強めでどちらもタイプが違っているのが流石。

そこから続くコラボもののM-9「Presumido feat. Mr.Sancho, Seven」、M-10「Gran Ruido feat. OG Playboy」もどちらも流石の相性の良さを披露。
邪魔な要素が一つもなく全員いい働きをしてます。


M-11「El Catrin」、M-12「Tercera Persona」は客演なしのAkwidの2人舞台楽曲。
前者はちょっとヘンテコなトラックでラップを乗せにくそうなのですがその上でしっかり健闘する2人の力量を感じられます。
後者はHookのスクラッチの入り方が特徴的で耳に残りますね。

最後を〆るM-13「Anoche feat. Mr.Sancho, Silencer, OG Playboy, Royal T」は疾走感があるトラックの上でのマイクリレーもの。
本作の中でも随一のスピード感の良さで、全員のラップも文句なしの仕事なので満足感を持って聴き終えることができますね。


Akwidの作品は本作が初めてだったのですが、スパニッシュラップのキングと言われるだけあって全体的に聴きごたえのある作品でした。
客演も一切無駄がなくAkwidのラップにマッチした方々ばかりで、トラックとの相性も文句なし。
名曲と呼べる曲こそないものの、最初から最後まできっちりした良曲が並んで飽きない内容です。
見かけたら是非どうぞ。


↓M-9「Presumido feat. Mr. Sancho, Seven」。
www.youtube.com