曲目リスト
Disc 1
1. Shake That / Eminem feat. Nate Dogg
2. Buttons / Pussy Cat Dolls feat. Snoop Dogg
3. I Love My Chick / Busta Rhymes feat. will.i.am & Kelis
4. Maneater Da Weasel Mix / Nelly Furtado
5. Drop It Like It's Hot / Snoop Dogg feat. Pharrell Williams
6. My Humps / Blackeyed Peas
7. Candy Shop / 50 Cent feat. Olivia
8. Feel My Pressure / Elan
9. Wanna Love You Girl / Robin Thicke
10. Rompe / Daddy Yankee
11. So Seductive / Tony Yayo feat. 50 Cent
12. Brown Girl (Suga Plum) / Jurassic 5 feat. Brick & Lace
13. On Fire / Lloyd Banks feat. 50 Cent
14. Shake That Ass / The Lovemakers
15. Hush Is Coming / Hush feat. Nate Dogg
16. Have a Party / Mobb Deep feat. 50 Cent & Nate Dogg
17. Baby Bend Over / Field Mob
18. Love Song** / Missez feat. Pimp C
Disc 2
1. Hollaback Girl / Gwen Stefani
2. Wobbly Wop / Piper
3. This Is How We Do / The Game feat. 50 Cent
4. Guess What / Keyshia Cole
5. Be Without You / Mary J. Blige
6. Snitch / Obie Trice feat. Akon
7. Let Me In / Young Buck
8. Hell Yes / Beck
9. Twist It / Olivia feat. Lloyd Banks
10. Don't Fight The Feeling / Doggystyle AllStars (Nate Dogg, Cam'ron, Snoop Dogg, Lady May, Soopafly)
11. Billion Bucks / Stat Quo
12. Chain Hang Low / Jibbs
13. Throw Some D's / Rich Boy
14. Get That Clear Tony Kelly Remix / Brick & Lace
15. Can You Believe It / Styles feat. Akon
16. Be Easy / Hot Rod feat. Mary J. Blige
17. Like A Boss / Slim Thug
評価: ★★★★★★★★☆☆
InterscopeからリリースされたHIP HOPやR&Bのヒット曲を集めたコンピレーションアルバム。
2006年09月23日発売。
Interscopeは世界的に名が大きいユニバーサルミュージック傘下のレーベルで、AftermathやG-Unit RecordsなどHIP HOPやR&Bなどを扱うレーベルを傘下として率いています。
そんなレーベルから2006年にリリースされたコンピです。
さて、内容に。
このような2枚組のコンピレーションアルバムはDisc 1とDisc 2でコンセプトを分けて楽曲を配置すること(Disc 1がパーティチューンでDisc 2がバラード、Disc 1がPOPSでDisc 2がRockなど)が多いですが、本作ではDisc 1とDisc 2では特にそのような区分けは感じません。
単純にクラブ向けの楽曲を35曲セレクトして2枚に分けた、という感じですね。
その為か2枚連続で聴くのはちょっときついですが、そのためにどちらも純粋なアルバムとして楽しく聴ける構成になっていますね。
まずはDisc 1から。
M-1「Shake That」はEminemとNate Dogg。もうこの組み合わせから名曲であることは予想できますが想像通りです。
EminemのおふざけラップとNate Doggの優し気な歌声の絡みは天下一品で、最初の1曲目として掴みはガッチリ。
トラックは硬派でシンプルですが、それだけに2人の力量をしっかり確認できます。
M-2「Buttons」はPussy Cat DollsとSnoop Dogg。
ハンドクラップ系のトラックでPussy Cat Dollsの色気のある歌とSnoopの舐めまわすようなラップの相性は中々で、好きな人はかなり好きな曲調なのでは。
M-3「I Love My Chick」はBusta Rhymesにwill.i.amとKelisが参加。
will.i.amらしい変則的なトラックですが、BustaのラップとKelisの歌声との相性はちょっと微妙。
Nelly FurtadoでHookがキャッチ―なパーティチューンのM-4「Maneater Da Weasel Mix」を挟んだM-5「Drop It Like It's Hot」はSnoopにPharrell。
シンプルなトラックで晴れた日のトロピカルな雰囲気を連想させます。
そのトラックの上での2人の乗りこなしは中々なもの。
M-6「My Humps」はBlackeyed Peas。
Will i.amもラップを披露していますが一番目立っているのは紅一点であるFergieですね。
彼女の舌足らずなラップと歌が変則的なトラックとよく合います。
ここからは中盤。
M-7「Candy Shop」は50 CentとOliviaで、怪しげなトラックの上での50とOliviaの絡みが絶妙。
50は歌心あるラップをするせいかこういう曲調にもよく合うんですよね。
M-8「Feel My Pressure」はElanで一番最初に歌声から始まるというこのコンピでは他にない始まり方で幕を開けます。
ラップはかなり癖がありますが、Hookはとてもキャッチ―で耳に残ること間違いなし。
洋楽にも関わらず口ずさんでしまいそうです。
M-9「Wanna Love You Girl」はRobin Thickeでシンプルなトラックの上で聴きごたえのあるラップと歌を披露。
本作の中では比較的落ち着いた雰囲気で、アルバム全体としてもかなりいいアクセントになっています。
M-10「Rompe」はDaddy Yankeeで、一気に強烈なパーティーチューンの世界に戻されます。
ジャンル的にはReggaetonで、Club Bangersというコンピタイトルをまさに象徴する楽曲です。
聴いていて盛り上がること請け合いですね。
M-11「So Seductive」はTony Yayoと50というG-Unitオリジナルメンバーの2人組。
これは比較的硬派なラップチューンで、Yayoと50のラップの相性の良さは折り紙付き。
荒めのトラックの上で双方とも見事な掛け合いを見せてくれます。
Jurassic 5とBrick & LaceによるM-12「Brown Girl (Suga Plum)」は硬派な雰囲気とは打って変わってHookの歌がとてもキャッチ―なチューン。
バースの方ではちゃんとラップをしているのは好印象ですね。
M-13「On Fire」はLloyd Banksと50。
緊迫感のあるトラックとBanksのもつれそうなラップとの相性は抜群で、50のHookもしっかりと曲のカッコよさを援護射撃。
M-14「Shake That Ass」は緊迫感のあるトラックというのは同じですが、こちらはかわいらしい雰囲気のラップと歌を乗せており、これはこれで組み合わせの妙を楽しめます。
M-15「Hush Is Coming」はHushとNate Doggで硬派なラップ曲。
がっつくような勢いのあるHashのラップと優しい歌声を聴かせるNate Doggの足用は抜群で、本作の収録曲の中でもインパクトは随一。
M-16「Have a Party」はMobb Deepと50にNate Dogg。
Nate DoggのHookを挟みながら50とMobb Deepのマイクリレーを披露しており、聴きごたえは文句なし。
Field MobのM-17「Baby Bend Over」は曲名を連呼するHookが印象に残りますが、バースの方はちょっと印象薄め。
Disc 1の最後を〆るMissezとPimp Cの「Love Song**」は落ち着いたお洒落な雰囲気の楽曲で爽やかに〆てきました。
最後の〆としては十分です。
続いてはDisc 2。
幕開けはGwen StefaniのM-1「Hollaback Girl」。歌とラップ両方をこなすGwenの器用さが嫌というほど伝わってきます。
Hookこそインパクトには欠けますがそれをバースの方でカバーできているほどラップの方がたくましいです。
M-2「Wobbly Wop」はPiperで、サンプリングのネタ元を強く出した90年代のラップを彷彿とさせる作り。
その上にのるpiperのラップもスムーズで、ドラムの音も強く聴いていて首を振りたくなります。
M-3「This Is How We Do」はThe Gameと50のタッグ。
この頃の50周辺の特徴であったハードさと聴きやすさを同居させたようなトラックで、50の持ち味である耳に残るHook作りも健在。
Gameと50のラップも聴きごたえがあり、Disc 2の序盤のハイライトと言えます。
M-4「Guess What」はKeyshia ColeでM-2「Wobbly Wop」のようなサンプリング元ネタ感が強めのトラックですが、M-1「Hollaback Girl」のように歌とラップ両方をこなしています。
歌もラップもガッチリとこなしていて隙のない楽曲になっていますね。
M-5「Be Without You」はMary J. Bligeで、しっとりとした本作では異色な楽曲。
こちらは最初から最後まで歌で魅せている内容ですが、最初から最後まで飽きずに聴かせるのは流石Maryです。
M-6「Snitch」はObie TriceとAkonでよくあるラッパーとシンガーの楽曲。
Obieの癖のないラップも悪くはありませんがAkonの歌がとにかく絶好調でトラックとの相性もこのうえなく良いです。
Obieのラップが癖がないだけにAkonの歌の邪魔をしていないのが利点。
M-7「Let Me In」はYoung Buckで、トラックこそ当時のトレンド的なトラックですがその上でのBuckのもっさりとしたラップは聴きごたえがあります。
最後に50もちょろっと顔を出します。
M-8「Hell Yes」はBeckで様々な音を取り込んだ独特なトラックが印象的。
Beckのラップは良くも悪くも無難な乗りこなしで可もなく不可もなくといったところです。
M-9「Twist It」はOliviaとBanksはクレジットから見るとよくあるラッパーとシンガーの楽曲を想像してしまうかもしれませんが、実際にはOliviaとBanksのラップ合戦です。
悪くはないですけど最初から最後までちょっと淡々としすぎで印象に余り残らず。
Banksのラップとトラックの相性もそんなに良くない気がします。
M-10「Don't Fight The Feeling」はSnoop率いるDoggyStyleの豪華メンバー勢ぞろいで、シンプルなトラックの上でのマイクリレー。
シンプルなトラックだけにそれぞれのラップを余すことなく堪能できる内容で、本作の中では最もラップ好きが好む内容ではないでしょうか。
ちなみにNate DoggはHookではなくイントロとアウトロで歌で登場します。
M-11「Billion Bucks」 はStat Quoで、サウス系のトラック。
このようなトラックはラップに力がないとトラックに負けてしまったりしますが、トラックに負けないラップをしっかりと乗せるQuoの力量は大したもの。
M-12「Chain Hang Low」はJibbsで、これまた如何にもサウスなトラックですがHookを子どもたちの合唱にするという面白い構成でのアイデア勝ち。
M-13「Throw Some D's」はRich Boyで癖になるようなトラックの上でのRich Boyのラップが聴きごたえ抜群です。
M-14「Get That Clear Tony Kelly Remix」はBrick & Laceで、歌とラップの絡ませ方が非常に上手くセンスの良さを感じますね。
M-15「Can You Believe It」はStylesにAkon。
Stylesのラップ→Akonの歌という構成の後に2人のラップと歌が絡むという面白い構成です。
M-16「Hot Rod feat. Mary J. Blige」はBe EasyにMary J. Blige。
こちらもラッパーとシンガーという構成ですが、どちらも勢いのあるトラックの上でしっかりとした仕事ぶり。
最後を〆るSlim ThugのM-17「Like A Boss」は如何にもなサウスなトラックですが、Skim Thugのラップがガッチリとしているので硬派な印象を受けます。
このような曲でアルバムを〆るのは珍しいと思いますが、これが割としっかり〆ているんですよね。
2枚組で合計35曲というボリュームたっぷりな本作。
どちらも比較的バランスよく楽曲を配置しているため、両方とも1枚のアルバムとしてしっかり成立しています。
勿論これほどの曲数があれば何曲かはちょっとな楽曲はありますが、良曲が大半を占めているのでそこを補って余りある内容になっているかと。
中古でも割と見かける1枚なので、見かけたら是非。
↓Disc 1のM-7「Candy Shop」のPV。
www.youtube.com
↓Disc 2のM-17「Like A Boss」のPV。
www.youtube.com