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音楽CDの感想を綴っていきます

What's Up? Hip Hop Gratest Hits 5 / V.A.

ワッツ・アップ?-ヒップホップ・グレイテイスト・ヒッツ V


曲目リスト


Disc 1

1. Show Me What You Got / Jay-Z
2. London Bridge / FERGIE
3. The Sweet Escape (Konvict Remix) / GWEN STEFANI feat. AKON
4. Smack That / AKON feat. EMINEM
5. Promiscuous / NELLY FURTADO feat. TIMBALAND
6. Buttons / THE PUSSYCAT DOLLS feat. SNOOP DOGG
7. That's That Shit / SNOOP DOGG feat. R.Kelly
8. It's Okay (One Blood) / THE GAME feat. JUNIOR REID
9. Hip Hop Is Dead / NAS feat. WILL I AM
10. Pump It / THE BLACK EYED PEAS
11. We Run This / MISSY ELLIOTT
12. Zingy / Ak'senT feat. BEENIE MAN
13. Jiggle It / YOUNG LEEK
14. Bojangles Remix / PITBULL feat. Lil Jon, Ying Yang Twins
15. Girls Gone Wild / LUDACRIS
16. Ms. New Booty / BUBBA SPARXXX
17. Ridin / CHAMILLIONAIRE feat. KRAYZIE BONE
18. Throw Some D's / RICH BOY
19. Lean Wit It, Rock Wit It / DEM
FRANCHIZE BOYZ feat. Peanut, Charlay


Disc 2

1. Because Of You / Ne-Yo
2. Favorite Girl / MARQUES HOUSTON
3. Best Friend / 50 CENT
4. Kick, Push / LUPE FIASCO
5. Unfaithful / RIHANNA
6. Love / KEYSHIA COLE
7. Go Too Far / JIBBS
8. Down The Aisle / LL Cool J feat. 112
9. One More Chance / YUMMY BINGHAM
10. Complete / MILA J
11. No Matter What They Say / PENELOPE JONES feat. MYA
12. The One / MEMPHIS BLEEK feat. RIHANNA
13. Help / LLOYD BANKS feat. KERI HILSON
14. 4 Ever / METHOD MAN feat. MEGAN ROCHELL
15. Back Like That / GHOSTFACE KILLAH feat. Ne-Yo
16. Sorry Baby / FIELD MOB feat. Bobby Valentino
17. DJ Play A Love Song / JAMIE FOXX
18. 4 Minutes Remix / AVANT feat. KRAYZIE BONE, SHAWNNA, LAYZIE BONE
19. Mas Que Nada / SERGIO MENDES feat. The Black Eyed Peas


評価: ★★★★★★★☆☆☆


ユニバーサルミュージックからリリースされた、通算5枚目のHIP HOPコンピレーションアルバム。
2007年5月30日発売。


様々な音楽へのパイプを持つレーベル、ユニバーサルミュージックが2003年から2008年まで1年に1枚のペースでリリースしていたHIP HOPコンピレーションアルバムの第5弾に当たる作品ですね。

ちなみに2008年以降はR&BとHIP HOPが一緒くたにされたコンピレーションがユニバーサルからリリースされています。


ユニバーサルミュージックは洋楽の面でも日本の音楽の面でもヒット曲を集めたコンピレーションアルバムを多くリリースしています。
この作品も曲目リストを見てもらえば分かる通り、2006年辺りにHIP HOPの分野でヒットした有名曲がぎっしりコンパイルされています。


有名曲を集めたコンピレーションアルバムなので、特に前置きはいらないでしょう。

さて内容に。


ユニバーサルミュージックは基本的に音楽界では定番とされているものに沿って作品をリリースするイメージが強いですが、本作も例に違わず。

2枚組となっており、Disc1はクラブside、Disc2はラバーズside。

どちらも19曲70分以上。ボリュームはありますね。


Disc 1の方はクラブサイドと言えるだけあってアゲアゲなチューンがどっさり詰まっています。

FERGIEのM-2「London Bridge」の楽しさからもうパーティーな気分になること必至。ラップと歌を両立している力量は流石!(Jay-ZM-1Show Me What You Got」も悪くないですが、トラックとJay-Zのラップがもうちょいハマってほしかったです、大ネタ使いのゴージャスなトラックは◯)

M-3「The Sweet Escape (Konvict Remix)」もちょっとクールな雰囲気なのにしっかりとしたクラブ向けに仕上がってるのがすごいですね。
GWEN STEFANIAKONも見事な仕事ぶりです。
続くAKONEMINEMのM-4「Smack That」もEMINEMのお馬鹿さんなラップが面白くて中毒性があります。

M-5「Promiscuous」は何と行ってもHookで難なくトラックを乗りこなすTIMBALANDの仕事ぶりがナイス!
この曲辺り(前半の中盤?)からはちょっと幻想的なトラックの曲がメインになるので、好きな人はたまらないと思います。
個人的にはこの辺りの流れはもう少しハジケがある曲がちょっとあるとなお良かったですかね・・。


THE GAMEとJUNIOR REIDのM-8「It's Okay (One Blood)」でちょっとだけ雰囲気が変わりますが、決定的に雰囲気が変わるのはNASの有名曲であるM-9「Hip Hop Is Dead」。
というかアルバム通して聴くとこの曲だけ明らかに空気が違います。

他の楽曲が恋愛ソングやクラブチューンなど軽い内容が占める中で、HIP HOPに対しての真摯なリリックは英語が分かる人にも異色に映るでしょうね。

ただ曲としては文句なしに名曲ですが!


その後の楽曲はちょっとROCKっぽいトラックがあったり、曲間が短い流れがあったりでちょっと好みが分かれるかも。
個人的にはノリのいいトラックに病み付きになるような音を乗っけて、Lil Jonが所々のコールでパーティーな雰囲気を後押しする様がかなり楽しいPITBULL、Lil JonYing Yang TwinsによるM-14「Bojangles Remix」を推し曲としておきます。


ラバーズサイドであるDisc 2はラバーズと言うだけあって心地よいナンバーがぎっしり。

初っぱなからNE-YOの綺麗な歌声が光るナンバーであるM-1Because Of You」で始まる流れはドライブなどにもいいかもしれませんね。

ただ前半はそれぞれのミュージシャンの力量は申し分ないものの、正直「よくあるバラード」に落ち着いている曲が多く、ちょっと消化不良な感はありますかね。(硬派なトラックの上で硬派なラップを乗せるLUPE FIASCOのM-4「Kick, Push」は例外)

50 CENTの映画のサントラでシングルカットされた話題曲であるM-3「Best Friend」が個人的に前半ではイチオシです。
50 CENTがいつも吐き出しているビッグマウスや暴力的で下品なリリックはなりを潜めており、紳士的で優しいリリックで構成されていますが、トラックの雰囲気と50 CENTのラップが見事にマッチした一曲となっています。
Disc 2の中でも飛び抜けて好きな曲です。


中盤に入りかかり辺りのJIBBSとMELODYのM-7「Go Too Far」からの流れは好きですね。
JIBBSとMELODYとの相性の良さと心地よさの光りっぷりもさることながら、次に控えるLL Cool Jと112によるM-8「Down The Aisle」がたまりません。
ラップとシンガーがこれほどお互いにいい働きをしてる楽曲って中々ないと思います。

YUMMY BINGHAMのM-9「One More Chance」、MILA JのM-10「Complete」もシンプルながら聴き応えのあるトラックの上で歌いこなす様が相性の良さを見せつけてくれます。


それから比較的明るいチューンが続いた後に一気に冷たい雰囲気で待ち受けるLLOYD BANKSとKERI HILSONのM-13「Help」に行く流れもいいですね。
HookどKERIの歌いこなしがLLOYDを食べてしまうくらいの勢いです。

そしてそして最後に控えるSERGIO MENDESとThe Black Eyed PeasによるM-19「Mas Que Nada」が外せません。
大胆なサンプリングとその上で絡むラップと歌が聴き手の心を掴むこと間違いなし!
まあ、聴いてみてください。


「ミーハー向け」などとバカにされることも多いユニバーサル製のコンピレーションアルバムですが、本作に関しては率直に言ってしまうと良いか悪いかで言えば良かったです。
熱狂的なHIP HOPファンなら間違いなく「こんなのHIP HOPじゃない!」なんて言いそうな楽曲がありますし、有名な音源ばかりなのは否めないですけど、それでも良曲と言える楽曲はしっかりありますしね。


ただ、Disc 1とDisc 2でテーマが分けられていますが、クラブとラバーズの構成で19曲もあるので流石に聴き疲れしてしまい、後半になると飽きてしまうところは否めないでしょうか。
アルバムとしてたらればを挙げるとやはり出てきてしまいます。


良くも悪くもHIP HOPビギナー向けの1枚ですね。
これからHIP HOPを聴いてみようという人は是非チェックして、お気に入りのミュージシャンを見つけるきっかけとしてください!


↓Disc 1のM-2「London Bridge」のPV。
youtu.be



↓Disc 2のM-10「Complete」のPV。
youtu.be
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