りくぼーの音楽感想倉庫

音楽CDの感想を綴っていきます

Loon / Loon

Loon (Clean)


曲目リスト


1. P. Diddy Intro
2. How You Want That feat. Kelis
3. Do What You Like feat. Trina
4. Relax Your Mind
5. Down For Me feat. Mario Winans
6. Barbershop Interlude
7. This Ain't Funny
8. Story
9. Between Us feat. Tammy
10. Like A Movie feat. Claudette Ortiz
11. Pimpin' Ken (Interlude)
12. Hey Woo feat. Missy
13. Can't Talk To Her feat. P. Daddy, Joe Hooker
14. Things You Do feat. Aaron Hall
15. Don't Wanna Die
16. Waiting feat. Letter M
17. You Don't Know
18. Friday Night
19. I'll Be There feat. Carl Thomas


評価: ★★★★★★★★☆☆


アメリカのNY出身のラッパー、Loonの1stアルバム。
2003年10月21日発売。


LoonはアメリカのNY出身で、6人からなるラップグループのHarlem Worldのメンバーとして音楽のキャリアをスタート。
グループはアルバムをリリースした後にすぐ解散したため、その後すぐにPuff Daddy率いるBad Boy Recordsにラッパーとして所属しました。
その後しばらくはBad Boy所属のラッパーやシンガーの作品に客演として参加し、名前を広げていくことに
当時は既にHIP HOPの東西抗争は落ち着きを見せていたものの、Bad Boy Recordsは失速していた時期だったせいか、アルバムは中々手を付けられなかったようですね。
多くの客演を経て2003年、やっと1stアルバムである本作でデビュー。
商業的には成功した作品となり、ビルボード200では6位、R&B / HIP HOPアルバムチャートでは2位を記録。
シングルカットされた「Down For Me feat. Mario Winans」(M-5)も好成績を記録し、それまでの多くの客演が功を成した結果となりましたね。


では、内容に。


Loonはラップ自体はそれほど特徴があるわけではありませんが、どんなトラックにも合いそうな声で、馴染みやすさがありますね。
HIP HOPに得意な方でなくても普通に聴けるのでは。


イントロを経てのM-2「How You Want That feat. Kelis」、M-3「Do What You Like feat. Trina」、M-5「Down For Me feat. Mario Winans」はPuff Daddy周辺のラッパーたちが得意とするボーカル使いが見事にハマった1曲。
シンプルながらも癖になりそうなトラックの上で展開するLoonのラップもさることながら、Hookで客演が見事にガツンと決めます。
M-3「Do What You Like feat. Trina」のHookでのLoonとTrinaでの掛け合いも聴き逃し厳禁!
前半では唯一のLoonの独り舞台であるM-4「Relax Your Mind」も癖になるトラックの上でLoonが最初から最後まで退屈させないラップを聴かせてくれます。


よくある会話だけのスキットを経てアルバムは中盤へ。
M-7「This Ain't Funny」、M-8「Story」と客演なしの曲が続く流れです。
前者はM-4「Relax Your Mind」と同じくLoonのラップが最後まで飽きさせずに聴かせてくれ、後者はちょっと大人しめですが、シンプルなトラックの上で様々な音が入って来る様が面白いですね。
それ以降は再びシンガーを客演に迎えた楽曲が続きます。どの曲も本当にボーカル使いが上手です。

M-12「Hey Woo feat. Missy」ではスピード感があるトラックの上でのHookのMissyのドスの利いたラップが光ってます。
続くM-13「Can't Talk To Her feat. P. Daddy, Joe Hooker」も癖になるようなトラックとJoeのHookが嫌でも耳に残ること必至。
勿論どちらの曲もLoonのラップもいいですが!


さて後半。
M-14「Things You Do feat. Aaron Hall」では爽やかなトラックを歌で乗りこなすAaronとラップで乗りこなすLoonが非常にカッコいいです。
両者との相性も両者とトラックの相性も抜群なのは言うまでもなく。
その後も相変わらずボーカル使いが上手い楽曲が続きます。
M-17「You Don't Know」、M-18「Friday Night」はソロ曲ですが、ちょっと好みが分かれるかもしれません。
そして最後を締めくくるのがM-19「I'll Be There feat. Carl Thomas」。
Carlの歌いこなしが貫禄があり、中々綺麗な終わり方ではないでしょうか。


全体を通してみると、やはりPuff Daddyの仲間だったということもあってボーカル使いの上手さが目立ちますね。
HIP HOPファンは勿論、歌の割合も結構あるので、HIP HOPやラップが苦手、という人でも抵抗なく聴けると思います。

ヒットしたのも頷ける中々の快作!見かけたら是非チェックを。


↓M-2「How You Want That feat. Kelis」。
www.youtube.com