りくぼーの音楽感想倉庫

音楽CDの感想を綴っていきます

あの・・・夢持てますケド。 / 遊助

あの・・夢もてますケド。


曲目リスト


1. Space Tour
2. 今日の花
3. ミツバチ (3万人の村人ver.)
4. I will go my way!!
5. ひと
6. 船上の音楽団 遊turing Heartbeat
7. 宛てのない手紙 遊turing JAY’ED
8. 夢は現状維持!
9. ESCAPE 遊turing 成田誠
10. 俺なりのラブソング
11. まだ僕はサンタに会ったことがない
12. ライオン
13. サンフレイジャー
14. 空 遊turing ET-KING
15. 子守り歌


評価: ★★★★★★☆☆☆☆


上地雄輔の歌手名義である、遊助の2ndアルバム。
2011年2月2日発売。


元々クイズヘキサゴン発のアイドルグループ、羞恥心のメンバーの1人であった上地ですが、2009年に1stシングルをリリースして以降、あれよあれよという間に作品をリリースし続け、デビューから2年後の2011年初頭にはこの2ndアルバムをリリースすることになりました。
1stアルバムではチャート2位で終わりましたが、本作ではチャート1位を獲得しました。
売上枚数自体は前作より落ちたものの、上地のリリースしたアルバムの中では前作に次いで2番目に好セールスを記録した作品になっています。


最も、本作のAmazonレビューを見てもらえば分かる通り、非常に賛否両論。
元々上地の歌手活動が始まった頃から賛否両論だったので、予想できないことではないのですが。


初回限定盤と通常盤ではCDの収録内容が違っており、初回限定盤はM-11に「ポケットの中のサンタクロース」、通常盤は同じくM-11に「まだ僕はサンタに会ったことがない」が収録されています。

今回紹介するのは通常盤です。


さて、内容に。


本作のコンセプトはアルバム名にもある通り、「夢」。

紹介文によると、「夢」を持つことの大切さを伝えるべく生まれた、遊助遊助らしい言葉で綴った楽曲達で構成された一枚・・・とのこと。

とにもかくにもアルバムを出した以上はそういう紹介文は刺身のツマ程度のものでしかなく、あくまで内容勝負。
内容を見ていきましょう。


M-1Space Tour」はインストで、様々な音を混ぜ混んだイントロの役割。
ただ、様々な音の混ぜ込みかたやアレンジが雑な印象は否めず、明らかに1曲目としては不向きでは。ちょっとこの曲の時点で嫌な予感がするリスナーは少なくないのでは。


・・・と思いきや、そこからの流れは以外といいんです。
朝に起きたとき向けのやる気出そうぜソングのM-2「今日の花」、ライブの際の歓声を入れてアレンジしたパーティーチューンのM-3「ミツバチ (3万人の村人ver.)」、聴きやすいROCK調のサウンドのM-4「I will go my way!!」と序盤として掴みが効いた楽曲が続きます。


6thシングル曲であるM-5「ひと」を挟んだ後に控える、M-6「船上の音楽団 遊turing Heartbeat」は個人的に前半のハイライト。
詞の内容は特に中身がないパーティーチューンですが、上地の荒削りな歌とサビを担当するHeartbeatの相性は中々な上に、楽器の演奏を基調としたトラックも楽しい雰囲気で二人の歌唱を盛り上げています。
純粋に聴いてて楽しい一曲です。
(ただ、最後の上地のラップがなければもっと良かったんですが)


とまあ、ここまではそこそこ楽しんで聴けました。
「あれ?そんな評判ほど悪くないんじゃ?」とも思いました。
ところが・・ここからアルバムの微妙な流れが始まります。


M-7「宛てのない手紙 遊turing JAY’ED」は、いなくなった恋人に宛てたメッセージソングですが、JAY'EDと上地の声の食い合わせがちょっと良くない上に、JAY'EDが完全に上地を食ってしまってますね。
何だか美味しいお寿司にマヨネーズとケチャップをかけて出されたような感じです。

それ以降の楽曲も、自身が主演を務めたドラマ「逃亡弁護士」の挿入歌で、主演を務めた上地だからこそ作れたM-9「ESCAPE 遊turing 成田誠」、上地アンチからも評価を受けることがある片思いソングのM-12「ライオン」など、ちょこちょこ佳曲は用意されるものの、それ以外の楽曲では、上地の歌とトラックの相性が良くなく、上手く噛み合ってない印象が。


全体的に様々なトラックが用意されていますが、上地はそもそもお世辞にも歌唱力はある方ではない上に、器用なシンガーでもないですから、トラックによってかなりピンキリが分かれています。
上手く化学反応を起こせている楽曲もありますが、水と油を混ぜて失敗したような楽曲もあり。


ただ、そのお陰で最後まで飽きずに聴きとおせるという面もありますし、佳曲に当たる楽曲がちょうどいい感じにアルバム内にばらけて収録されているので、それによってアルバムの最低限の聴きごたえを確保出来ているのが救いですかね。

結果的に良いところも悪いところも多く、プラマイゼロ。


まあ正直Amazonの酷評レビューをだだーっと見てから聴いた身としては、酷評される理由も分かりましたが、想像していたほど悪くはありませんでしたね。
一応音楽アルバムとして平均点には達しているのでは。


最も上地の歌はかなり好みが分かれるのは事実なので、まずは試聴してみるのをオススメします。


↓M-10「俺なりのラブソング」のPV。8:30頃から曲が始まります。
www.youtube.com
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