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B.Brown Posse / V.A.

B. Brown Posse


曲目リスト


1. Drop It on the One / Harold Travis, Smoothe Sylk, Dede O'Neal, Coop B, Stylez, Bobby Brown
2. It's My Life / Smoothe Sylk
3. Your Love / Dede O'Neal feat. Bobby Brown
4. La La La / Harold Travis
5. Let Me Touch You / Smoothe Sylk
6. Where Did Love Go / Harold Travis
7. Why'd U Hurt Me / Dede O'Neal
8. Bounce / Stylz
9. Rollin' Wit The Roughness / Coop B
10. 1 Thru 12 / Stylz
11. Nothing Comes For Free / Coop B


評価: ★★★★★★★★☆☆


Bobby Brownがかつて立ち上げを企画していたレーベル、BBB(トリプルB)の企画アルバムとしてMCAからリリースされたコンピレーションアルバム。
1993年4月27日発売。


1992年に自身の3rdアルバムをリリースして大成功を収め、Whitney Houstonとの結婚も発表するなど盛大に話題の花火を打ち上げたBobby。
その横で噂になっていたのが「Bobbyがレーベルを立ち上げようとしている」というものです。
アルバムリリース時のインタビューにてBobby自身が「レーベルを立ち上げて、秋にはラッパーのStylzをデビューさせる予定」と語っていました。

しかし秋になってもBobbyがレーベルを立ち上げたニュースもなければStylzの音源もリリースされる気配はなく、Bobbyが多忙だったのかそれとも頓挫したのか?と界隈では噂されるように。
1993年4月、突如リリースされたのがこのコンピレーションアルバムです。
参加しているのは当時Bobbyがプッシュしていた5組で、BBBの所属メンバーとして迎え入れようとしていたのが彼らだったのでしょう。
その為「BBBの顔見せ的なコンピレーション」としてリリースされ、話題となった1枚でした。


最も、結局BBBは何枚か所属するミュージシャンの作品をリリースしたのみに終わり、Bobbyが主導したコンピレーションアルバムも2023年の現時点で本作のみとなっています。
この後のBobbyの転落っぷりを考えるとしょうがないかなとも思いますが。


さて、内容に。


M-1Drop It on the One」は本作参加ミュージシャン全員参加の豪華な入りだし。
合唱Hookを交えながら全員でマイクパスをしていく様が子気味良く、トラックもお洒落ながらドラムがしっかりとしています。
もうここから聴き進めたくなること請け合いです。


M-2「It's My Life」は男女デュオのSmoothe Sylkの楽曲。
お洒落な雰囲気のパーティチューンで、お互いの歌の絡みがとても楽しく聴けます。

M-3「Your Love」はシンガーのDede O'Nealの楽曲でBobbyが客演として参加。
色気のあるDedeの歌唱とBobbyのキザな歌唱は相性バッチリで、どちらも持ち味を生かした歌を披露。
HookではDedeがメインで、自分はあくまでサポートする側というBobbyの配慮が感じられますね。


M-4「La La La」はシンガーのHarold Travis
もうこれはBobbyのスタイルが好きな人なら絶対に気にいるであろう楽曲で、タイトルをそのまま歌うHookがとてもキャッチ―。
歌も丁寧に歌い込んでいて、本作で人気曲になったのもそりゃそうだよなと思ってしまいます。

M-5「Let Me Touch You」はまたしてもSmoothe Sylk。
華やかな雰囲気のM-2「It's My Life」とは違いは哀愁漂う雰囲気の楽曲。
最もこちらもどちらの歌もしっかりと聴かせる良曲で、コンピ内の2曲で見事に違う雰囲気を両立させたというのが凄みですね。

M-6「Where Did Love Go」はまたまたHarold Travisで、落ち着いた雰囲気のバラード。
バックの女性シンガーの声との絡みも絶妙で、Haroldの力量をしっかりと発揮。


M-7「Why'd U Hurt Me」はDede O'Nealで、今度は客演なしで単独で聴かせます。
スタイリッシュなトラックの上でのDedeの歌いこなしは聴きごたえ抜群で、トラックも色々な音展開を見せるので聴いててとても楽しくなります。


その後はラッパーのStylzとCoop Bが交代でソロ曲を披露。
M-8「Bounce」、M-9「Rollin' Wit The Roughness」はどちらも如何にもなパーティラップで、聴いてると気分が爆上がりになること必至。
M-10「1 Thru 12」はちょっとねっとりした雰囲気のトラックで、Stylzの早口ラップが印象的。
M-11「Nothing Comes For Free」はバースでは歯切れがいいラップを披露するも、Hookでは色気のある歌を披露するという構成の楽曲。
Hookではトラックもスクラッチがふんだんに取り込まれていて気合を入れていますが、その上を何なく歌とラップで駆け抜けるCoop Bの力量が凄いですね。


Bobby Brown周辺はとにかく丁寧に曲を作り込み、歌やラップも丁寧に歌い込むイメージがありましたが、本作に収録された楽曲でもすべての楽曲にそれを感じました。
とにかく曲単位の平均値が高く、6組しか参加していないとは思えないほどバラエティにも富んでいる内容であるため、最後まで飽きずに聴けます。

コンピレーションとしては全11曲、48分台でちょっと小粒な印象を受けますが、むしろそのおかげで長すぎもなく短すぎでもなく程よい時間で楽しい時間を提供してもらえます。
BBBのスタートとしては絶好調なコンピとなったのでは。


しかしこのコンピレーションの後にも音源をリリースしたのはBobby以外ではSmoothe Sylk、Dede O'Nealくらいで、BBBは結局鳴かず飛ばずで終わってしまったのは残念ではあります。
Bobbyも女遊びではなく、その情熱を音楽活動に思い切り傾けていたらBBBもDeath RowやBad Boy Recordsのような90年代を代表するブラックミュージックレーベルになれていたのではと思えてなりません。

最もこのコンピは間違いなく良作。是非どうぞ。
ちなみに国内版を買っても対訳やボーナストラック等はついておらず解説のみなので、解説が欲しいという方以外は輸入盤でいいと思います。


↓M-9「Rollin' Wit The Roughness」。
www.youtube.com