曲目リスト
1. モーニングショット
2. Lovin' Life
3. ちっぽけな勇気
4. 大丈夫だよ
5. もう君がいない
6. LAST HUG
7. 泣いて笑って夢を見てた
8. My Home
9. 指切りげんまん
10. 天使と悪魔
11. 超I Love You
評価: ★★★★★★★★☆☆
東京八王子で結成されたラップグループ、FUNKY MONKEY BABYSの2ndアルバム。
2007年12月12日発売。
2006年夏にリリースした1stアルバムがチャート15位に食い込んだFUNKY MONKEY BABYS。
2007年に入ってからはシングルを3枚リリースし、そのシングルが全てチャート10位以内に入る快挙を達成。
2007年の年末に、その活動の集大成として2ndアルバムの本作をリリースしました。
チャートでは5位を記録し、プラチナディスクにも認定。彼らが人気グループとなった瞬間でしたね。
では、内容に。
1stアルバムでは色々なスタイルを実験的にやっていた感もあったファンモンですが、本作あたりから恋愛ソングや青春系ソングなどに中心を寄せ、皆さんがよく知ってるファンモン像に近づいています。
やはり2007年最初にリリースした「Lovin' Life」がヒットしたのが大きかったのでしょうか。
M-1「モーニングショット」はその名前から想像できる通りの朝をテーマにした曲で、初っ端から盛り上がるトラック。
朝の情景を前向きな言葉を絡ませながら描写しており単純に聴いてて楽しく、アルバムのスタートとしてはベストなスタート。
M-2「Lovin' Life」、M-3「ちっぽけな勇気」はヒットしたシングル2連発。
前者は皆さん知っている通り恋愛ソングで、リリックの内容こそベタベタな恋愛模様ですがドラムの音がしっかりしていてHIP HOPベースなトラックに様々な音をおかずとしてちりばめていて、中々聴きごたえあり。
後者は自分に対してのエールソングで、疾走感のあるトラックの上でのモン吉のラップの乗せ方が結構スリリングで聴かせます。
ファンキー加藤のラップも悪くはないですけどこの曲ではモン吉に分があり。
2曲ともキャッチ―なHookも耳に残りやすく、ヒットしたのもうなずけます。
M-4「大丈夫だよ」は包み込むようなトラックの上での聴く人に対する励ましソング。
トラックとファンキー加藤、モン吉の声の相性はいいんですけど、リリックの内容が綺麗ごとを寄せ集めた感じでイマイチ消化不良。
最後のHookの前の夕焼けの下りは好きですが、もうちょっとリリックを練ってほしかったところ。
こういうリリックだったらむしろテンション高い系のトラックにした方がよかったかもですね。
M-5「もう君がいない」はシングル曲で、失恋ソング。
2人ともHookでいつもより声を張り上げており、大げさなトラックなのも相まって本作の中では1番インパクトがあります。失恋ソングでこういうタイプは割と珍しい気がしますね。
でも所々での音使いが上手いので、最後までしっかり聴かせてくれます。
M-6「LAST HUG」も失恋ソングなんですが、M-5「もう君がいない」とは打って変わってしっとりとしたトラック。
2人ともトラックに合わせて優しく歌い上げており、2曲続けて同じトピックながらも違う歌い方でこなすというのが面白い構成。
こちらも幻想的なトラックと2人の歌声がよく合っています。
M-7「泣いて笑って夢を見てた」は友人に対するメッセージソングで、疾走感のあるトラックの上での2人のラップという構図はM-3「ちっぽけな勇気」と同じですが、こちらはファンキー加藤も中々の乗りこなしぶりを披露。
最後のHookの前の2人の掛け合いが特に聴きどころです。
M-8「My Home」は聴いているだけで夕焼けを連想するような心地よいトラックの上での両親への感謝ソング。
ただこの曲もM-4「大丈夫だよ」と同じくリリックの内容が紋切型でイマイチ。もうちょっと練ったリリックが欲しかったですね。
最後のHookの前の曲名を歌うところは好きなんですけどね。
M-9「指切りげんまん」はドラムの音が強くてお洒落なトラック。本作では1番HIP HOP色が強いトラックだなと思ったところDJ TATSUTAが協力してるんですね。
ファンキー加藤もモン吉もガッチリとラップを乗せており、Hookも中毒性があってシングル曲とは違う形で耳に残ります。
M-10「天使と悪魔」は恋人がいるのに通りすがった綺麗な女性に興味を持ってしまう男性の頭の中を描いたストーリーテーリング?もの。
Hookはモン吉、ラップはファンキー加藤が担当という珍しい形の楽曲。下ネタものですけどとにかく聴いていて楽しいです。
どんな落ちになったかは実際に聴いてどうぞ。
最後を〆るM-11「超I Love You」は凄くキャッチ―で楽しい雰囲気のトラックなんですが、内容は愛する人との夜の営みを描いた楽曲でまさかの下ネタ曲。
直接的にスケベな詞こそ一切出てこないんですが、もう途中のファンキー加藤の絶叫でどんな内容か一発で分かってしまうという仕組みが面白いです。
あの騒動のことを考えるとこのファンキー加藤の絶叫は最悪としか言いようがないですが、この曲ではある意味最高です。
1stアルバムの感想記事を書いた際に、「ファンキー加藤の不倫騒動の被害を1番被ってないアルバム」と書いたんですけど、今回の記事の為に2ndアルバムである本作を何回かフルで聴いたところM-4「大丈夫だよ」とM-8「My Home」のリリック以外には文句をつける点が見当たりませんでした。
最低な行動だったとはいえあの騒動から7年も経っているので、それは印象も薄くなるのも当たり前というものですかね。ある意味彼らの音楽的な部分を純粋に評価できるようになったんでしょうね。
よって今後ファンモン関連の記事を書く際にはその話題には触れずに行くことをこの記事で宣言しておきます。そもそも音楽の感想を書く上では邪魔な要素でしかありませんしね。
とりあえず音楽的には上にも書いた通り2曲だけ文句をつけたもののそれ以外は文句をつける点はなし。
純粋に聴いてて楽しめるアルバムになっていて、48分55秒という長さなのでアルバムとしてはサラッと聴けます。
中古でもよく見かける作品なので、見かけたらチェックしてみては?
↓M-3「ちっぽけな勇気」のPV。
www.youtube.com