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音楽CDの感想を綴っていきます

GO! GO! LGYankees!!! / LGYankees

GO! GO! LGYankees!!!


曲目リスト


1. GO! GO! LGYankees!!! -Intro-
2. NO DOUBT SHIT ~2012~ feat. GIO,ITACHI
3. ボクでいいよね ~愛のうた~ feat. LGMonkees
4. Once More Again ~もう一度、抱きしめて~ feat. May J.
5. 3年目の記念日 feat. Noa
6. Baby Girl feat. 吉見一星
7. DANCING CHANPION ~エナジーはナニーラ !?~
8. SMILE
9. Close To You feat. 舞花
10. Graduation ~未来への約束~ feat. SO-TA
11. GO! GO! LGYankees!!! -Outro-
12. Because... ~あなたがいた~ feat. Noa


評価: ★★★★★★★★☆☆


今日であの東日本大震災から13年。亡くなられた方にご冥福をお祈りし黙祷。
今回は震災関連の楽曲が収録されている本作を。


宮城県仙台市を拠点に活動するラップグループ、LGYankeesの5thアルバム。
2012年2月15日発売。


4thアルバムである前作からHIROとDJ No.2の1MC1DJ体制になったLGYankees。
RYOの脱退にはショックを受けたリスナーも多くいましたが、それでもオリコンチャートでは9位と好セールスを達成しましたね。
そんな前作から1年。5thアルバムである本作をリリースしました。
まだNO DOUBT TRACKSが勢いのあった時期であったこともあって、本作もチャートで9位と好セールスをマーク。


では、内容に。


前作から聴きやすいPOP寄りな楽曲のパーセンテージを大幅に上げたLGYankees。
本作もそれを継承した内容で、聴きやすい楽曲をメインにちょっとだけハードな曲を入れるという構成になっています。


わちゃわちゃしたイントロを経てのM-2「NO DOUBT SHIT ~2012~ feat. GIO,ITACHI」は、「NORTH EAST 2」の購入特典として収録された曲(今では入手困難)である「NO DOUBT SHIT!!!! feat. 山猿」の2012年版リメイクで、GIOとITACHIが参加。
前作ではDATE名義だったITACHIですが本作からは名前を戻した模様。
疾走感のあるトラックでいつになく軽快な乗りこなしを見せつけるHIRO、ガラガラ声でいいアクセントをつけるGIO、歌と硬派なラップを織り交ぜながらバースを展開していくITACHIと誰一人として無駄がない仕あがり。
M-3「ボクでいいよね ~愛のうた~ feat. LGMonkees」はLGMonkees(現山猿)が参加しており、LGMonkeesがHookを担当しHIROがバースを担当。
バースでは穏やかな雰囲気、Hookでは一気に盛り上がる雰囲気になるトラックの構成が面白いですね。
HIROのまっすぐな歌唱とLGMonkeesの優しさと熱さを兼ね備えたような歌いまわしもかなり生き生きしています。

M-4「Once More Again ~もう一度、抱きしめて~ feat. May J.」、M-5「3年目の記念日 feat. Noa」はしっとりとしたバラード2連発でそれぞれMay J.、Noaが参加。
May J.とNoaの綺麗な歌声がバシッとハマっているのは勿論なのですが、HIROの歌唱力が明らかに前作と比べると上がっているのを実感できるんですよね。
優しい歌い方と激しい歌い方もどちらもしっかり歌いこなしていて力量を感じます。

M-6「Baby Girl feat. 吉見一星」は2010年からNO DOUBTの作品ではお馴染みだった吉見一星が参加。
ラジオっぽいイントロから始まるアッパーチューンで、HIROががっつくようなラップでぐいぐいトラックに食いつくのが聴きごたえあります。


ここからは客演なしの楽曲2連続。
M-7「DANCING CHANPION ~エナジーはナニーラ !?~」は曲名から想像できるようなパーティチューンで、色々な音を混ぜ込んだノリのいいトラックがかなり面白いです。
HIROのラップも色々な乗せ方をしていて客演なしでも最後まで飽きずに聴けます。
M-8「SMILE」は上にも書いた東日本大震災をテーマにした楽曲で、寄り添うようなトラックの上でHIROが歌いきる内容。
前作の「男歌」に近いですかね。
トラックとHIROの歌声の相性はとてもよく、HIROの歌唱力が上がったのもあって最後まで上手く聴かせてくれます。


M-9「Close To You feat. 舞花」はシンガーの舞花が参加。
サウンドは優しい雰囲気なんですけどそこに乗る舞花の歌声はちょっと気が強い感じで詞もちょっとツンデレな雰囲気。
本作の男女デュエットの曲の中ではかなり異色ですね。
舞花の詞を書いたのはDJ No.2だそうで、声にはよく合っていると感じます。

M-10「Graduation ~未来への約束~ feat. SO-TA」はNO DOUBTの男版Noaのような立ち位置だったシンガーのSO-TAが参加。
ストリングスを基調としたトラックの上での卒業ソングで、とにかくトラックが色んなドラマチックな変化をしていてトラックだけでかなり楽しめます。
HIROとSO-TAの歌は悪くはないんですけどまあまあ。インストで聴きたかったですねこれ。


アウトロは40秒もないんですけど硬派なトラックの上でHIROがフリースタイルをするという内容で、何気に好きです。
ボーナストラックのM-12「Because... ~あなたがいた~ feat. Noa」は彼らの有名曲である「Because... feat. 中村舞子」の歌いなおしVer。
トラックとほとんどそのままで、HIROのバースとRYOのバースをどちらもHIROがラップし、中村舞子のパートはNoaが担当しています。
個人的には原曲よりもこっちのほうが好みですね。
HIROの歌が上手くなったこともあってラップがトラックに馴染んでいてNoaの歌もスッと入ってきていい感じです。


聴きやすい楽曲が多数を占めているのは前作と同じなのですが、HIROの歌唱力が前作より上がったのもあって楽曲の完成度が前作より上昇した印象です。
ハードな楽曲でも歌を織り交ぜたラップがいい感じで聴きごたえのある内容になっています。
前作がボーナストラックやインストを含めて16曲だったのに対して本作は全て含めて12曲と曲数こそ減りましたが楽曲の満足度が高いので全く気になりません。
むしろ長すぎず短すぎずの時間で楽しめる内容であると感じますね。

前作までの作品に納得できなかった人でも納得させられること請け合いの作品ですし、中古でもよく見かける1枚なので、見かけたら是非。


↓M-8「SMILE」。
www.youtube.com